数学III / 微分法の応用
最大・最小(三角関数)
問題
における関数 の極値をとる を求めよ。
ヒントを見る
微分すると三角方程式になる。 の値から を求めるとき、範囲内に解が つあることを単位円で確認しよう。
解答・解説
方針
。 を解くと 。 での解を求め、符号変化で極大・極小を判定する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 極値の候補は から。
でこの方程式を解くと 。
あとは各点の前後で の符号( と の大小)がどう変わるかを見る。三角関数入りの増減は、「 を三角方程式として解く → 符号は単位円で読む」の二段だ。
① を解く。 。
での解は 。
② 符号を調べる。 は、( が や の近く)で負、(中央付近)で正。
- :負→正 で極小。
- :正→負 で極大。
まとめ:三角関数を含む関数も、 を三角方程式として解く。 の解を範囲内で つ拾い、 の符号で極大・極小を判定する。 は全体として増加傾向だが、途中で波打つ。
発展 — 一歩先へ。 は「直進(傾き )と振動()の合成」。振動の振幅の傾き成分 が直進の を上回る区間でだけ、逆走(減少)が起きる — 係数 を に変えた では で極値が消える。「振動項の係数が を超えるか」が、この形の関数の増減の分かれ目だ。
サイクロイド(転がる車輪の点の軌跡)の 成分がまさに 型 — 車輪の接地点近くで一瞬後ろに戻る、あの動きが今回の「逆走区間」の実物である。
(極小)、(極大)
別解
の符号の変化を、単位円の上で一周して読むと、増減表が絵になる。
の符号は「 が より大きいか小さいか」で決まる。単位円で となるのは、 座標が の 点 — 角度 と だ。
円周を一周しながら 座標(横の位置)を追うと
- から : 円周の右寄りで — (減少)
- から : 左半分を回り — (増加)
- から : 再び右寄りで (減少)
減 増の切り替わる が極小、増 減の が極大。
「 の不等式は、単位円の縦線 の左右で領域を分ける」— 数IIの三角不等式の技術が、そのまま数IIIの増減表の部品になっている。
ポイント
- を三角方程式として解く。
- 範囲内の解を拾い、符号で極大・極小。
よくある間違い
- の解を だけとして を落とす(範囲は一周分)
- の符号を の符号と混同する(比べる相手は )
- 極小と極大を取り違える( の符号変化の向きで判定。 が極小)