数学III / 微分法の応用

第2次導関数による極値判定

★★ 標準極値凹凸

問題

関数 の極値を、第 次導関数を用いて判定せよ。

ヒントを見る

増減表の代わりに、 の点での の符号で極大・極小を判定する方法(問題の指定)。 の符号と凹凸の関係から、どちらが極大に対応するかを考えよう。

解答・解説

方針

の点を求め、そこでの の符号で極大・極小を判定する。 なら下に凸で極小、 なら上に凸で極大。符号表を書かずに判定できる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 極値判定の第 の方法 — 増減表(符号表)の代わりに、 の符号を使う。

の候補の点で

  • なら、そこは下に凸の底 — 極小
  • なら、上に凸の頂 — 極大

から に入れて、 では (極小)、 では (極大)。符号表を書かず、点の情報 つで判定が終わる。

定理 次導関数による判定: かつ なら極小、 なら極大

の点を求める。 より

② 各点で の符号を調べる。

  • : なので極大
  • : なので極小

xyO極大(−1,2)極小(1,−2)
y=x³−3x の極大(−1,2)・極小(1,−2)。y″の符号で判定

まとめ: の符号で極値を判定する方法。(下に凸=谷)なら極小、(上に凸=山)なら極大。符号表を書く方法と結果は同じだが、 が計算しやすいときはこちらが速い。

発展 — 一歩先へ。 判定の中身は「候補点のまわりで曲線がどちらに曲がっているか」— 物理でいえば、速度 の点で加速度の符号を見て折り返しの向きを知るのと同じ論法だ(速度と加速度の問題がまさにこの配置だった)。

で保留になったら、 と先を見る一般判定もある( なら 階で初めて非零、偶数階で正なら極小)。高階の情報で局所の形を読む — この考えの行き着く先も、やはりテイラー展開である。

極大値 ()、極小値 ()

別解

判定と増減表判定の使い分けと限界を、実例で押さえておこう。

まず今回を増減表で解くと: の符号は で極大、 で極小。 判定と同じ結論で、どちらでも正しい。

では 判定はいつでも使えるか — 使えない場合がある を見てほしい。、そして 。判定条件( の符号)が空振りする。実際には は極小(グラフは平底の谷)だが、それは増減表()でしか確認できない。

まとめると

  • 判定: 候補点の値 つで済み速い。ただし のときは判定保留
  • 増減表: 手間はかかるが、どんな場合も白黒がつく万能版

「まず 、ダメなら増減表」の二段構えが実戦の型。 判定は増減表の近道であって、置き換えではない。

ポイント

  • で極小、 で極大。
  • 凹凸(谷・山)のイメージと一致。

よくある間違い

  • を「増加だから極大」と逆に結びつける(下に凸の底なので極小)
  • の点を機械的に「極値でない」と判定する(保留して増減表へ)
  • に入れる点を の解でなく適当な点にする(判定は候補点で行う)