数学III / 微分法の応用

曲線に最も近い比例直線(定積分と最小値の融合)

実戦編定積分最大・最小部分積分微分の応用単元横断

問題

実数 に対し とする。 を最小にする の値を求めよ。

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を展開すると について2次式(下に凸)。 で微分して とおくと、 の比で が決まる。

解答・解説

方針

を展開すると の2次式。 で微分して 、または平方完成で最小の を出す。積分は部分積分で計算。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は、被積分関数を展開すると の2次式になる(、定数の項)。

だから の下に凸な2次関数。最小は 、または平方完成で出る。

で微分すると 、整理して 。積分は部分積分で計算する。

の2次式に展開する。 ② 必要な積分を計算する。 は部分積分で

定理部分積分

③ 2次関数を最小化する。 ( は定数)。 で微分して より下に凸だから、これが最小。

xyOy=eˣy=3x
J(a) は曲線 y=eˣ と直線 y=ax の差の 2乗の積分。最も近い比例直線は y=3x(a=3)。

まとめ 定積分で定義された は、展開すれば の2次関数。最小は 。これは「曲線に最も近い直線 」を選ぶ最小二乗の考え方。積分(部分積分)・2次関数の最小・微分の融合。

発展 — 一歩先へ。 最良の での残差 と直交する(内積 )。これは関数を「 方向の成分」と「それに垂直な成分」に分解したときの正射影で、フーリエ級数(関数を の直交基底で分解)や統計の最小二乗回帰と同じ原理。積分を内積とみなす見方は、関数解析への入り口である。

の2次関数。 から

別解

別解 — 「残差が と直交」で正規方程式を読む(得意な人向けの高い視点)。 は、関数 を「 の定数倍 」で近似したときの、ずれ(残差)の2乗の総和だ。最小二乗法そのものである。

最小になる条件は、残差 が近似に使った関数 と「直交」すること:

(部分積分)、 だから

を展開して微分する(本解)のと同じ式だが、「残差が近似関数と直交する点が最良」という幾何的な原理(正規方程式)で見ると、統計の回帰分析や関数の直交展開(フーリエ級数)と同じ発想だと分かる。積分は関数の“内積”なのだ。

ポイント

  • を展開すると の2次関数(下に凸)になる。
  • を部分積分などで計算。
  • 最小は (最小二乗の比)。

よくある間違い

  • を展開せずに扱い、 の2次関数だと気づかない。
  • (合成の内側の微分)を落とす。
  • 積分 (部分積分)や の値を誤る。