数学III / 微分法の応用
対数を含む不定形の極限(1次近似の把握)
問題
極限 を求めよ。ただし は自然対数とする。
ヒントを見る
と置くと の不定形。 を の何次まで見れば、 の“生き残る項”が見えるか。
解答・解説
方針
とおき、 を使って の主要部を取り出す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は の不定形。 を に置き換えると見通しがよい。
置換すると式は の形になる( でくくる)。
分子 は、 を使うと主要項が 。 で割れば極限 が残る。「 の1次近似では消え、2次の項が効く」のがこの問題の勘所だ。
① 置き換える。 とおくと のとき 。 だから ② 展開して主要部を取る。 より 。よって ③ 極限をとる。 で右辺 。したがって (展開を使わず、 に 回ロピタルの定理を用いても同じ を得る。)
まとめ は、大きい変数を に反転して の低次展開で“生き残る項”を拾うのが定石。ここでは の係数 が答え。数値でも で約 と に近づく。
発展 — 一歩先へ。 と展開でき、 を引くと 。だから極限は 。 の2次の係数 が、そのまま答えに現れる。テイラー展開は「どの次数の項が生き残るか」を系統的に教える、極限計算の設計図だ。
答
とおき の展開(またはロピタルの定理)で 。
別解
別解 — ロピタルの定理で機械的に(得意な人向けの高い視点)。 とおくと、求める極限は ( 型)。ロピタルの定理(分子分母を微分)を使う。
回の微分で が解消し、 が出た。
テイラー展開(本解)は「 の2次の項が効く」と構造を見せ、ロピタルは「微分して極限」と一直線に計算する。 型を見たらどちらも使えるが、なぜ答えが なのか(2次の係数 の裏返し)を理解するには、展開の方が納得しやすい。
ポイント
- 型は に反転して整理する。
- の低次項が主要部を決める。
- ( の係数が答え)。
よくある間違い
- を1次 までで打ち切り、 と誤る(2次の項 が答えを決める)。
- の置換で のくくり出しを誤る。
- ロピタルを使う場合、 の形になっていることの確認を飛ばす。