数学III / 微分法の応用

曲線上の点までの最短距離

★★★ 応用最大最小

問題

放物線 上の点で、点 に最も近い点の 座標を求めよ(方程式は立てるところまででよい)。

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距離そのものより、距離の 乗を最小化するほうが計算が軽い(ルートが消える)。 乗を微分して とおくと 次方程式が現れる。

解答・解説

方針

放物線上の点 の距離の を考える(距離そのものより 乗のほうが微分が楽)。 を解く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 最短距離を求めたい。距離そのものを微分するのは骨が折れる。

そこで『距離の 乗』を最小化する。 を考える。

乗にすれば根号が消える。微分がぐっと楽になる。

これがこの問題の核だ。

重要最短距離は「距離の 乗」を最小化する(平方根を避けると微分が楽)

① 距離の 乗を式にする。 放物線上の点は との距離の 乗は

② 微分して とおく。

③ 解を求める。 を代入すると で成り立つ。よって は判別式 で実数解なし。したがって

最も近い点の 座標は (点 )。

xyOA(3,0)P
y=x² 上で A(3,0) に最も近い点(距離²=(x−3)²+x⁴ を最小化)

まとめ:最短距離は「距離² を最小化」が定石(ルートを微分せずに済む)。 次方程式 になり、 が解。残りの 次因数は実数解をもたないので、 が唯一の候補だ。

発展 — 一歩先へ。 軸上で動かしてみる。 からの最短点は、同じ計算で を満たす になる。

この関係を「 を決めると最短点 が決まる」と読む。逆に と見ると、右辺は について単調増加()だ。だから ごとに最短点はちょうど つに定まる。

を大きくすると最短点 も大きくなる。 が右へ動けば、放物線上の最寄り点も右へずれていく、という自然な対応だ。 軸上のどこに を置いても最寄り点が つに決まるのは、この単調性のおかげである。

距離²=(x-3)²+x⁴ を最小にする x(2x³+x-3=0 の実数解 x=1 付近)

別解

別解 — 最短点で直交する条件を使う(得意な人向けの幾何視点)。 最短距離の点では、線分 が放物線の接線と直交する。この幾何の事実を使えば、微分の「距離²」を経ずに方程式が立つ。

放物線上の点を とする。 での接線の傾きは 。一方、 を結ぶ線分の傾きは

が接線と垂直なら、 つの傾きの積が になる。

これは本解の と同じ 次方程式で、解は 。最も近い点は で、本解と同じ答え。「最短点では線分が接線に垂直」という見方は、放物線に限らず曲線一般で使える。

ポイント

  • 最短距離は距離² を最小化。
  • 次方程式を因数分解して解く。

よくある間違い

  • 距離のまま を微分して式が複雑になり、根号で詰まる( 乗で扱えば消える)。
  • 次方程式 の残る 次因数 の判別式を調べず、実数解が複数あると誤解する。
  • 出た が最も近い点か最も遠い点かを確かめずに答えてしまう。