数学III / 微分法の計算

対数微分法(積と商)

★★★ 応用対数微分法

問題

関数 ()を微分せよ。

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根号と商が重なった形 — 対数をとると、根号は係数に、商は差に分解されて一気に扱いやすくなる。対数微分法の威力を感じる問題。

解答・解説

方針

根号と分数が混じって直接微分しにくい。両辺の対数をとると、 の性質で「」と和・差にほどける。微分してから を戻す。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は根号と分数が絡んで、そのままでは微分しにくい。

両辺の対数をとると、 と和・差にほどける。すると微分がぐっと楽になる。

積・商・累乗が絡む複雑な式は、対数でほどく。これが対数微分法の発想の典型だ。

重要積・商・累乗が混じった関数は、対数をとって和・差にほどいてから微分する

① 両辺の対数をとる。 の性質で分解。

② 両辺を微分する。 左辺は

③ 中カッコを通分する。

を求める。 をかける。

まとめ:対数微分法は「積・商・累乗を、 の性質で和・差・係数にほどく」のが威力。 の形で微分でき、最後に をかけて戻す。根号は 乗として前に出る。

発展 — 一歩先へ。 この関数の姿をつかむには、両辺を 乗するとよい。 と、平行移動した反比例の形に化ける。

こうすると増減が一目でわかる。 から大きくなるほど に近づき、 から へ増える。だから のあいだを単調に増える有界な関数で、グラフは幅 の帯に収まる。

導関数が でつねに正だったのは、この単調増加の裏づけだ。根号と分数が入り組んだ式でも、 乗して隠れた素直な形を見抜くと、増減も値域も一気に見通せる。

(すなわち )

別解

別解 — 指数の形に直して積の微分で押す(得意な人向けの視点)。 対数をとらずに、根号と分数を指数にまとめて直接微分してもよい。

と書く。これは つのべきの積だから、積の微分と合成関数の微分でそのまま計算できる。

共通因数 でくくると、残るのは

対数微分法の本解と同じ答えに達する。負のべきをためらわず使えるなら、対数をとらずとも一気に微分できる。どちらの道でも根号の 乗が主役だ。

ポイント

  • 積・商・累乗は対数で和・差にほどく。
  • を求め、最後に をかける。

よくある間違い

  • 根号を 乗として外に出すのを忘れ、 の係数 を落とす。
  • を求めた後、 を掛けて戻す最後の一手を忘れる。
  • 商を差にほどくとき の後半の符号を取り違え、通分の分子を狂わせる。