入試過去問 / 東京大学 2026年度 数学(理科)
第2問 3列に並んだ格子点から選んだ3点が三角形になる確率
出典東京大学 令和8年度 第2次学力試験 前期日程 数学(理科) 第2問
問題文は東京大学が公表した試験問題からの引用です。解答・解説はtelvia演習ラボが作成したもので、東京大学が公表したものではありません。
問題
を正の整数とする。座標平面上の 個の点がなす集合
から相異なる 点を選ぶ。ただし,どの 点も等確率で選ばれるものとする。選んだ 点が三角形の 頂点となる確率を とする。
(1) を求めよ。
(2) を 以上の整数とする。 を求めよ。
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三角形にならない場合のほうが数えやすい。3点が一直線に並ぶのはどんなときか。3本の列から1点ずつとるとき、真ん中の列の点はどこにあればよいか。
解答・解説
方針
一直線に並ぶ3点を数えて全体から引く。一直線に並ぶのは、同じ列の3点と、3つの列から1点ずつとって真ん中の点が中点になる3点。後者は両端の点の 座標の偶奇がそろう組の数になる。
解答
⓪ 発想(どう考え始めるか) 3点が三角形にならないのは、3点が一直線に並ぶときだけだ。三角形になる選び方を直接数えるより、一直線に並ぶ選び方を数えて全体から引くほうが数が少ない。
点は の3本の縦の列に並んでいる。一直線に並ぶ3点は「同じ列の3点」か「3つの列から1点ずつ」のどちらかで、後者は真ん中の列の点が中点になるときに限られる。
① 全体の数。 個から 個選ぶので 通り。
② 一直線に並ぶ3点を2種類に分ける。 3点のうち2点が同じ列にあると、その2点を通る直線は縦の直線になる。だから一直線に並ぶ3点は、次のどちらかである。
- 3点とも同じ列にある。
- 3つの列から1点ずつ選ばれている。
③ 同じ列の3点。 1つの列に 点あるので 通り。列は3本あるので 通り。
④ 列から1点ずつの3点。 3点を とする。 座標が等間隔なので、一直線に並ぶのは 座標も等間隔、つまり
のときだ。 を決めると が決まり、 は と のあいだにあるので は自動的に成り立つ。よって、 が偶数、つまり と の偶奇が同じになる組 を数えればよい。 から までの奇数の個数を 、偶数の個数を とすると、 通りになる。
⑤ (1) のとき。 奇数は の 個、偶数は の 個なので、④ は 通り。③ は 通り。一直線に並ぶ3点は 通りで、全体は 通り。
⑥ (2) のとき。 奇数も偶数も 個なので、④ は 通り。③ は
合わせると
全体は
よって
たとえば では で、 の場合を直接数えた結果( 通りのうち 通り)と一致する。
まとめ:三角形にならない選び方(一直線に並ぶ3点)を数えて全体から引いた。一直線に並ぶ3点は「同じ列の3点」と「真ん中の列の点が中点になる3点」の2種類で、後者は両端の 座標の偶奇がそろう組を数えればよい。
発展。 を大きくすると は に近づく。一直線に並ぶ3点のうち、数が多いのは同じ列の3点のほうで、およそ 通りある。列から1点ずつの3点は 通り程度なので、 が大きいと割合はほとんど縦の列だけで決まり、全体 通り程度に対して になる。
(1) (2)
別解
別解:④ を直線の傾きで分けて数える。 列から1点ずつの3点 を、1列進むごとの の増え方 で分ける。 と がどちらも 以上 以下であればよいので、 を決めると の選び方は 通りある( のとき)。
なら、 で 通り、 で 通りずつ、 で 通りずつ。合計 通りで、偶奇で数えた結果と一致する。
なら、 で 通り、 で 通りずつなので
これも偶奇による数え方と同じ値だ。直線の向きごとに数えると、横一列()が最も多く、傾きが急になるほど少なくなる様子が分かる。
ポイント
- 三角形にならない 3点が一直線上。こちらを数えて全体から引く。
- 同じ列の2点を通る直線は縦なので、一直線の3点は「同じ列」か「各列から1点」。
- が一直線 の偶奇が同じ。
よくある間違い
- 横一列の3点(同じ の3点)を別に数えて足し、二重に数えてしまう。 の場合は の中に入っている。
- 同じ列の3点を1本の列の分 だけにして、3本分の 倍を忘れる。
- を決めたあと、中点の が に入るかどうかで場合分けしてしまう。 は と のあいだにあるので、必ず範囲に入る。