数学C / 平面上の曲線

放物線の焦点弦(距離の逆数の和が一定)

実戦編平面上の曲線放物線焦点媒介変数単元横断

問題

放物線 ()の焦点 を通る弦 について、 は弦の傾きによらず一定であることを示し、その値を求めよ。

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点を とおくと、焦点距離 準線までの距離 。焦点を通る弦では 。この条件で を計算。

解答・解説

方針

放物線上の点を で媒介変数表示。焦点距離は準線 からの距離 。焦点を通る弦の条件 を使って和を計算する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 放物線上の点は と媒介変数表示できる。焦点距離は、準線 からの距離に等しい(放物線の定義)。

焦点距離は とすると、

焦点を通る弦の条件は 。これを使って和を計算すると、 が消えて (一定)になる。

定理放物線 上の点 の焦点距離 準線 までの距離

① 焦点距離を媒介変数で。 とすると ② 焦点を通る条件。 を結ぶ直線が焦点 を通ると、(焦点弦の性質)。

③ 和を計算する。 分母を展開すると より だから、分母 、分子 。約分して 弦の傾きによらず一定で、値は

xyOFPQ
放物線 y²=4x の焦点 F(1,0) を通る弦 PQ。1/FP+1/FQ は一定(=1/p の2倍)

まとめ 焦点距離は媒介変数で 、焦点弦では 。この対称式で (半通径の逆数)。曲線(放物線・焦点)・媒介変数・対称式の融合。

発展 — 一歩先へ。 の右辺 は、放物線の半通径(焦点を通り軸に垂直な弦の半分) の逆数の 倍。楕円・双曲線でも焦点弦について同様の一定値(半通径がらみ)が成り立つ。円錐曲線は「焦点からの距離」で統一的に記述でき(離心率)、この焦点弦の性質もその現れである。

点を とおくと焦点距離は 。焦点弦の 点は (一定)。

別解

別解 — 焦点を極とする極方程式で一発(得意な人向けの高い視点)。 焦点 を原点(極)にとると、放物線は極方程式 で書ける( は焦点からの距離 焦点距離)。

焦点を通る弦の は、 から見て正反対の方向にある(偏角 )。だから

の項が打ち消し合い、(弦の向き)が消えて

媒介変数 を使う(本解)のと同じ結論だが、極方程式だと「正反対の 方向で が相殺」という形で、なぜ向きによらず一定かが一目で見える。 が一定なのは、円錐曲線の焦点弦に共通の性質(半通径がらみ)だ。

ポイント

  • の焦点距離
  • 焦点弦では
  • (一定)。

よくある間違い

  • 焦点距離を準線からの距離 でなく別の式にする(放物線の定義=焦点距離 準線距離)。
  • 焦点弦の条件 を使わず、 が消えずに残る。
  • の通分で の計算を誤る。