数学C / 平面上の曲線
楕円の焦点(縦長)
問題
楕円 の焦点を求めよ。
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最初に確認するのは「どちらの分母が大きいか」。それで楕円の向き(横長か縦長か)と、焦点が乗る軸が決まる。あとは横長のときと同じ手順でいい。
解答・解説
方針
分母の大きいほう( の )が長軸の方向。 側が大きいので縦長で、焦点は 軸上 、。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 前問と、 と の位置が入れかわっている。
分母を見比べる。
の分母のほうが大きい。
これは、 方向に長い — つまり縦長の楕円だ。
そして、大事な原則がある。
縦長なら、焦点は 軸上。
を長いほう()、 を短いほう()とすると
焦点は 軸上の 。
「分母の大きいほうの軸に、焦点がある」
この判定を最初にやることで、焦点を 軸に置いてしまうミスが防げる。
① 長軸の向きを見る。 の分母 が の分母 より大きい。よって縦長で、焦点は 軸上。
② 焦点を求める。 。
まとめ:楕円の焦点は「長軸(分母が大きい軸)の上」にある。ここは の分母が大きいので 軸上 。。どちらが長軸かを最初に見極めるのが大事だ。
発展 — 一歩先へ。 楕円が「どれくらい細長いか」を測る数がある。
離心率 。
この問題の楕円なら
かなり細長い楕円だ。
の意味を、極端な場合で考えよう。
のとき。
、つまり つの焦点が重なる。
円だ! 円は、離心率 の楕円である。
のとき。
、つまり焦点が長軸の端に近づく。
楕円は、ぺしゃんこの線分に近づく。
「 が に近いほど丸く、 に近いほど細長い」
この が、天文学の主役だ。
惑星の軌道の離心率。
- 金星: — ほぼ完全な円
- 地球: — ほぼ円(だから、季節は距離のせいではない!)
- 火星: — やや楕円
- 水星: — かなり楕円
- 冥王星: — 楕円(海王星の軌道と交差する)
「地球の軌道はほぼ円」 — これは重要な事実だ。
「夏は太陽に近いから暑い」というのは、誤りである。
実際、地球が太陽にいちばん近づくのは 月(北半球の冬)。
季節は、地軸の傾き()で決まる。 距離ではない。
では、彗星は?
ハレー彗星の離心率は — 極端に細長い楕円だ。
太陽の近くを高速で通過し、遠く海王星の外側まで飛んでいく。
周期は 年。
そして、 を超えると、楕円ではなくなる。
放物線()、双曲線() — もう戻ってこない軌道だ。
離心率 が、「太陽に永遠に縛られるか、自由になるか」の境界線である。
この境界を超える速さを、脱出速度という。
地球からの脱出速度は、秒速 km。
この速度を超えれば、ロケットは地球の重力を振り切って、二度と戻らない。
という、 つの数。
それが、楕円の"細長さ"を測り、天体の運命を決めている。
焦点
別解
「なぜ、焦点は長軸の上にあるのか」を、定義から考える。
楕円の定義は、「 焦点からの距離の和が一定」だった。
その和は、(長軸の長さ)。
ここで、短軸の端点を考えてみよう。
縦長の楕円なら、短軸の端点は 。
もし焦点が 軸上(短軸上)にあったとしたら?
距離の和は、短軸の長さ()にしかならない。
だが、実際の和は でなければいけない。
矛盾する。
だから、焦点は長軸の上にあるしかない。
もう つの見方。
焦点どうしの距離()は、長軸の長さ()より短くなければならない。
( 定点からの距離の和が で、 点間の距離が 。三角不等式より 。)
もし焦点が短軸上にあったら、 は短軸()より短い、という条件になる。
だが なので、 — 焦点どうしが近すぎて、楕円が"つぶれて"しまう。
幾何的に、焦点は長軸上でなければならないのだ。
実際に、定義を確かめよう。
焦点 、和は のはず。
楕円上の点 (短軸の端)で計算する。
点 (長軸の端)でも。
すべて で一定 ✓
そして、点 での計算に、また直角三角形が現れた。
、、。
「短軸の端から焦点までの距離は、(長半径)に等しい」
この事実が、 という公式の正体だ。
横長でも縦長でも、この直角三角形は変わらない。
変わるのは、「どの軸が長いか」だけ。
、、 の関係を、 つの直角三角形として覚えておけば、横長・縦長で混乱することはない。
そして、 は必ず「長いほう」だと決めておく。
この約束を守れば、公式は つで済む。
ポイント
- 分母の大きいほうが長軸。焦点は長軸上。
- 。
よくある間違い
- 縦長であることを見落とし、焦点を 軸上の としてしまう。焦点は長軸(この場合 軸)の上
- と、小さいほうから大きいほうを引いてしまう。 で、必ず大きいほうから引く
- の分母が だと決めつける。 は「長いほう」で、この問題では の分母()