数学C / 空間ベクトル

平面をはさむ2点と折れ線の最小

最難関編対称点最短経路

問題

2点 と、 平面()上を動く点 に対し、 の最小値と、それを与える の座標を求めよ。

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平面の上で折れ曲がる経路 — 折れ線をまっすぐに伸ばす反則すれすれの技があったはず。A を平面の反対側に映すと、経路の長さはどう書き換えられるか。

解答・解説

方針

折れ線の和の最小は「鏡像」で直線化する: A の xy平面に関する対称点 A′(1,1,−3) をとると AR=A′R なので、AR+RB=A′R+RB ≥ A′B。等号は R が線分 A′B 上のとき — 最小値は |A′B| で、R は A′B と平面の交点。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 折れ線 の最小は、鏡像で直線に伸ばすのが定石だ。

A の 平面に関する対称点 をとると、R が平面上にある限り 。だから

等号は R が線分 上のとき。最小値は そのもので、R は線分と平面の交点として求まる。折れ線をまっすぐに直す、の一言に尽きる。

重要平面に関する対称点で折れ線を直線化: (等号は が線分 上)

① 対称点をとる。 に関する対称点は はともに 側、 は反対側にある。

② 最小値。

よって で、等号は が線分 と平面の交点のとき。

③ 交点を求める。 線分 : ()。: より ( ✓ たしかに線分上)。

xyOABA′R
A, B と反射点 R を含む断面(横軸は地面上の距離)。A の鏡像 A′ をとると A→R→B の長さは A′→R→B に等しく、まっすぐな A′B(長さ6)が最短

まとめ: 「折れ線は鏡で伸ばす」— 平面(空間)でも数直線・平面図形と同じ原理が通る。等号成立の位置(交点が線分の内部にあること )の確認までがワンセット。反射の法則=最短経路、という物理との接点も味わいたい。

発展 — 一歩先へ。 等号成立の R では、入射角と反射角が等しくなっている(鏡像の作図がまさに反射の法則)。「光は最短時間の経路を通る」というフェルマーの原理から反射の法則を導くのが、この問題の物理版だ。平面が2枚(床と壁)になっても、鏡像を2回とれば同じ直線化が通用する。

最小値

別解

三角不等式だけで(鏡を使わない代数ルート)。 ベクトルの三角不等式 を、高さ成分を仕込んで使う。

に対し、平面内のずれを とおくと

これは3次元ベクトル の大きさ。三角不等式で

ここで は R によらない定ベクトル(A, B の平面成分の差)だから

等号は のとき。成分比から ()で、 — 本解と一致する。

鏡像(本解)は図形の発明、三角不等式は代数の直進。高さ が「」と束ねられるところに、鏡像の展開図と同じ心臓部が入っている。

ポイント

  • 対称点
  • 最小値
  • と平面の交点

よくある間違い

  • 対称点の符号を誤る( の鏡像は )。
  • 最小値を とする(直結の線分は平面を経由しない。折れ線の最小は鏡像経由の )。
  • 等号成立の確認(線分 が実際に平面と交わる=パラメータが 内)を飛ばす。