数学C / 空間ベクトル

平行六面体の体積

★★ 標準体積

問題

つのベクトル 辺とする平行六面体の体積を求めよ。

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辺が互いに直交している特別な配置 — このときの平行六面体はただの直方体。体積は 辺の長さの積。

解答・解説

方針

辺が互いに垂直(座標軸方向)なので、体積 = 各辺の長さの積。一般には (スカラー三重積)。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 辺のベクトルを見ると 互いに垂直で、各座標軸に沿っている。この平行六面体は、ただの直方体だ。

直方体の体積は縦 高さ

一般の(斜めの)平行六面体にはスカラー三重積 という道具があるが、直交する特別な場合は長さの積に退化する — まず配置を見て、簡単な形かどうか確かめるのが第一手である。

公式平行六面体の体積 辺が直交なら 辺の長さの積

辺の関係を確かめる。 はそれぞれ 軸方向で、互いに垂直。

② 体積を計算する。 直交する 辺の平行六面体は直方体なので、体積 = 辺の長さの積。

O123
3辺が座標軸に沿う直方体 1×2×3。体積=1·2·3=6

まとめ: 辺が直交する平行六面体は直方体で、体積 = 縦 × 横 × 高さ。一般の平行六面体は「スカラー三重積 」で求まる。ここは軸方向なので単純に

発展 — 一歩先へ。 一般の ではスカラー三重積 が符号付き体積を与える( 次の行列式と同じもの)。今回のような対角配置では行列式が対角成分の積 になる — 直方体の体積公式は、行列式の最も簡単な場合だったのだ。

さらに、同じ 辺から作る四面体の体積は平行六面体の ()。(底面が三角形)(錐)の由来ごと覚えておくと、四面体の体積問題が平行六面体経由で解けるようになる。

別解

この体積を「単位立方体の引き伸ばし」として見ると、体積と倍率の関係が身につく。

基本ベクトル の作る単位立方体(体積 )から出発する。 辺を

  • 方向に 倍()
  • 方向に 倍()
  • 方向に 倍()

と伸ばすと、体積は倍率の積で

「各方向に 倍すると体積は 倍ずつ掛かる」— 相似比 の立体の体積が 倍になるのは、 方向とも同じ で伸ばした特別な場合だ。

この「変形で体積がどう変わるか」という見方は、一般の平行六面体(斜めに歪めても、底面 高さが保たれれば体積不変 — カヴァリエリの原理)や、スカラー三重積が「 本のベクトルによる単位立方体の変形倍率」であることの理解につながる。体積は、長さの 方向分の掛け算 — 次元の感覚そのものである。

ポイント

  • 体積
  • 辺が直交なら辺の長さの積。

よくある間違い

  • 体積を辺の長さの和()や表面積と混同する
  • 「平行六面体」の名前に構えて、直方体であることを見抜けず一般公式に突入する
  • ベクトルの大きさでなく成分の絶対値の最大などを辺の長さと取り違える