数学C / 空間ベクトル
四面体の対辺の中点を結ぶ線分(ベクトルと幾何)
問題
四面体 の相対する辺(向かい合う辺)の中点どうしを結ぶ 本の線分は、 点で交わり、その点で互いに二等分されることを、位置ベクトルを用いて示せ。
ヒントを見る
対辺の中点2つの位置ベクトルを平均する。 の中点は 、 の中点は 。その中点は? 3組とも同じになるか。
解答・解説
方針
を始点に をとる。3組の対辺それぞれの中点を結ぶ線分の中点の位置ベクトルを計算し、すべて同じ点になることを示す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「 本の線分が 点で交わり、そこで二等分される」を示すには、各線分の中点を計算して、すべて同じ点になることを言えばよい。
始点 に 、 をとる。対辺 と の中点をそれぞれ求め、それらを結ぶ線分の中点を出す。
計算すると 。 組の対辺で同じ計算をすると、どれも同じ点になる。中点が一致するから、その点で互いに二等分される。
① 位置ベクトルを設定。 を始点に とする。対辺は の 組。
② 各線分の中点を計算。 辺 の中点 、辺 の中点 。線分 の中点は ③ 他の2組も同じ。 対称性から、 の中点を結ぶ線分の中点も 、 も同様に 。
よって 本の線分は 点 (四面体の重心)で交わり、互いに二等分される。
まとめ 「 点で交わり二等分」は「中点が一致」に翻訳。位置ベクトルで各中点を求めると、すべて対称な 。これが四面体の重心。空間ベクトルと幾何(中点)の融合。
発展 — 一歩先へ。 この共通点は四面体の重心で、 頂点を結ぶ 本の中線(頂点と対面の重心を結ぶ)を に内分する点でもある。三角形の重心(中線を )の立体版だ。次元 の単体では、重心が中線を に分ける — 図形の“つり合いの中心”は、次元とともにきれいな比で位置を変える。
対辺 と の中点を結ぶ線分の中点は、いずれも になる。 本の線分の中点が一致するので、その点で互いに二等分される。
別解
別解 — 「四面体の重心」を経由する(得意な人向けの高い視点)。 すべての中点が一致する点 は、四面体 の重心 そのものだ( 始点なので )。
なぜ対辺の中点を結ぶ線分の中点が重心になるのか。辺 の中点は 、辺 の中点は 。この 点の中点は
頂点を「 個ずつのペアの中点の中点」でまとめても、必ず全部の頂点が ずつ効く。だから対辺の組み方(3通り)によらず同じ重心に着く。「 点の平均は、どうペアに分けて平均しても同じ」という重心の民主的な性質が、 線分の共点を保証している。
ポイント
- 「交わり互いに二等分」=「各線分の中点が一致」。
- 対辺の中点の平均が に。
- 3本とも同じ点(四面体の重心)。
よくある間違い
- 対辺(向かい合う辺)の組を間違える( の対辺は 。共有頂点をもたない辺どうし)。
- 中点の中点を計算するとき、係数 を と誤る。
- 本すべての中点が一致することを確認せず、 本だけで「交わる」と結論する。