数学C / 平面ベクトル
斜交座標の領域の面積
問題
とする。実数 が を満たしながら動くとき、 で定まる点 の動く領域の面積を求めよ。
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まず の世界で領域がどんな形か描く。次に、基本ベクトル が に置き換わると、面積はどんな倍率で変わるか — 単位正方形の行き先を考えると。
解答・解説
方針
(x, y) 平面での |x|+|y|≤1 は頂点 (±1,0),(0,±1) のひし形(面積2)。対応 P=xa+yb はひし形の頂点を ±a, ±b に移し、領域は平行四辺形2枚分に。面積の倍率は基本の平行四辺形(a, b の張る面積 |det|=5)で測れて、2×5=10。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 の世界では、 は頂点 のひし形(面積2)だ。
対応 は、、 という1次変換。直線は直線に、ひし形はひし形の像(平行四辺形)に移る。
1次変換は面積を一律に 倍する。基本の正方形が の張る平行四辺形(面積 )に移るから、答えは 。「形は変わるが、面積の倍率は一定」が急所だ。
① もとの領域。 は4直線 で囲まれた正方形(ひし形)で、面積は対角線 から 。
② 像の形。 1次の対応だから、頂点 はそれぞれ 、すなわち に移り、辺は辺に移る — 像はこの4点を頂点とする平行四辺形である。
③ 面積。 倍率は 。よって
(検算: 頂点 の平行四辺形の面積を対角線や成分で直接計算しても10になる。)
まとめ: は「 を目盛りにした斜交座標」— 領域の形は の世界で読み、面積は倍率 で運ぶ、という分業が鮮やか。1次変換の面積比の考え方を、ベクトルの言葉だけで先取りする問題だ。
発展 — 一歩先へ。 「1次変換は面積を 倍する」は、円を楕円に移して面積 を出す(数C・曲線)、積分の置換(ヤコビアン)など、これから何度も再会する原理だ。 のとき(像がつぶれるとき)面積が0になることも、平行判定 と同じ式で説明がつく。
別解
像の対角線で直接測る(変換の一般論を使わない)。 ひし形の頂点 の行き先は 。1次の対応は直線を直線に移すから、P の動く領域は4点 を順に結んだ四角形だ。
この四角形は、対角線が (from to )と で、どちらも中点 O で交わる — 対角線が互いに他を二等分する四角形は平行四辺形。
対角線 の四角形の面積は で
「1次変換は面積を 倍する」(本解)を天下りに使わず、像の四角形を特定して対角線公式で測った。答えの の「=ひし形の面積、=単位正方形の像の面積」という分解も、この絵で腑に落ちる。
ポイント
- の世界ではひし形、面積2。
- 対応の面積倍率は 。
- 。
よくある間違い
- の領域の面積(ひし形 )をそのまま答えにする(P の世界に移すときの倍率 を忘れる)。
- の計算 の符号・順序を誤る(面積には絶対値)。
- 像の四角形を「ひし形のまま」と思い込む(直角は保たれない。平行四辺形になる)。