数学C / 平面ベクトル

中線定理をベクトルで示す

実戦編平面ベクトル内積中点幾何単元横断

問題

三角形の 頂点 と、辺 の中点 、および任意の点 について、(中線定理)が成り立つことを、ベクトルを用いて示せ。

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中点 を基準に を使い 乗を足すと交差項が打ち消し合う。

解答・解説

方針

中点 を中継して と分け、( が中点)を使って 乗和を計算する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 中点 を中継点にすると、(中点の性質)が効く。

と分けて、それぞれ2乗する。

足し合わせると、交差項 で消える。残るのは — これが中線定理だ。

xyOABMP
M は AB の中点。PA²+PB²=2PM²+2AM²
重要中点 について 、すなわち

① 中点を中継して分ける。

乗して足す。 展開すると ③ 交差項を消す。 で中央の項は 。また だから 。よって

まとめ 中点 を中継すると で交差項が消え、中線定理 。ベクトル(内積)と幾何(中点)の融合。座標計算より一般的で見通しがよい。

発展 — 一歩先へ。 中線定理は「平行四辺形の対角線の2乗の和 4辺の2乗の和」の言い換えでもある(、第4点で平行四辺形を作る)。ベクトルで書くと (中線定理/平行四辺形則)。この等式が成り立つことが、実は「内積が定義できる空間」の特徴づけになっている。

を中点にとると 等で 乗和を展開すると交差項が消え、

別解

別解 — 座標を置いて成分計算で示す(計算で確かめたい人向け)。 中点 を原点にとると、(中点だから対称)。任意の点 とおく。

展開すると 。交差項 が消えて

( が原点なので 。)中線定理が出た。

を使う本解と本質は同じ( が対称)。中点を原点に選ぶと、対称性で交差項が自動的に消えるのが気持ちよい。

ポイント

  • 中点
  • 乗和の交差項が で消える。

よくある間違い

  • 中点の性質 を使わず、交差項が消えない。
  • の分解を誤る。
  • 右辺の係数 ()を落とす。