数学C / 平面ベクトル
円上を動く点との内積の最大・最小
問題
とし、 が を満たしながら動くとき、内積 の最大値と最小値を求めよ。
ヒントを見る
。 は一定で、(なす角)だけが動く。 の範囲は?
解答・解説
方針
内積の定義 を使う。 は円(大きさ一定)を動くので が自由に変わり、 が から を動く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 内積 。大きさ 、 は固定だから、変わるのは だけ。
は大きさ の円周上を自由に動く。だから とのなす角 は から まで何でもとれ、 は から まで動く。
内積は の形。最大・最小は (向きがそろう / 反対)のとき、すなわち 。
① 内積を角で表す。 。
② の範囲。 は向きを自由に変えられるので、なす角 は から まで動き、。
③ 最大・最小。 は
- 最大 (、 が と同じ向き)、
- 最小 (、 が と反対向き)。
まとめ 内積 で、大きさが一定なら だけが動く。最大 ・最小 。ベクトル(内積)と円・最大最小の融合。 のとき実現する。
発展 — 一歩先へ。 コーシー・シュワルツの不等式 は、成分・次元によらず成り立つ普遍的な不等式。 次元では 、積分では 。「内積は大きさの積を超えない」という一言が、数学の広い範囲を貫いている。
( は のなす角)。 より最大 ( が と同じ向き)、最小 。
別解
別解 — コーシー・シュワルツの不等式で上下を押さえる(得意な人向けの高い視点)。 内積には、なす角を持ち出さずに大きさを縛る不等式がある。コーシー・シュワルツの不等式
つまり 。等号成立は と が平行のとき、すなわち向きがそろえば最大 、逆向きなら最小 。
は大きさ の円周を動くから、 と平行・反平行の向きは必ずとれる。だから最大 ・最小 はどちらも実現する。
なす角 で とみる(本解)のと同じ結論だが、コーシー・シュワルツは「内積は大きさの積を超えない」という普遍的な不等式で、成分が増えても(空間ベクトルでも 次元でも)そのまま通用する。
ポイント
- 。
- は向きだけ動く → 。
- 最大 、最小 。
よくある間違い
- が「大きさ の円」を動く(向きが自由)ことを見落とし、 の範囲を狭く取る。
- 内積の最大を とする(積 が正しい)。
- 最小を とする( で 。負の値になれる)。