数学C / 平面ベクトル
係数の条件と点の存在範囲
問題
三角形 に対し、 とする。実数 が を満たしながら動くとき、点 の存在する範囲を求め、その面積を三角形 の面積 で表せ。
ヒントを見る
()は、 を 倍に延ばした点 を結ぶ線分。 で辺 、 で 倍の位置。 の帯の面積は?
解答・解説
方針
( 一定)は、三角形 を 倍に相似拡大した三角形の底辺 に対応する線分。 を から まで動かした帯が存在範囲。面積は相似比の 乗で。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 で、 の値がカギを握る。(一定)のとき、 はどこを動くか。
は、三角形 を を中心に 倍拡大した三角形の“底辺”に対応する線分だ( なら線分 )。
を から まで動かすと、これらの線分が掃く帯(台形状)が存在範囲。面積は「 倍拡大の三角形」から「元の三角形」を引いたもので、相似比の 乗で計算できる。
① 各 での線分。 ()のとき、 で、 だから内分点。よって は と を結ぶ線分上。
② 帯の形。 を から まで動かすと、線分 ()から線分 ()までの間を掃く。これは三角形 から三角形 を除いた台形状の領域。
③ 面積。 三角形 は の相似比 の拡大で、面積は 。よって求める面積は
まとめ は 倍拡大した三角形の底辺。 の帯は「 倍拡大の三角形 元の三角形」で、面積は 。ベクトル(1次結合)と領域・相似の融合。
発展 — 一歩先へ。 条件を に変えれば三角形 の内部、 だけなら角の内部(無限に広がる扇形)、 なら平行四辺形。 の不等式の形が、そのまま領域の形を決める。線形計画法(1次式の制約で領域を区切り最大化する)の図形的な土台が、この係数の条件と領域の対応だ。
は線分 、 は を 倍に延ばした点を結ぶ線分。範囲は三角形 を 倍に拡大した三角形から を除いた台形状の部分で、面積は 。
別解
別解 — の帯を「相似拡大の掃引」とみる(苦手な人にも見通しのよいルート)。 の値ごとに、 がどの線分に乗るかを考える。
()のとき、 は線分 上(内分点)。 のときは、 を 倍に伸ばした点 を結ぶ線分 上。
一般に は、三角形 を 中心に 倍拡大したときの辺 。 を から まで連続に動かすと、線分 から まで平行に掃引され、台形状の帯ができる。
面積は「 倍拡大の三角形 ()」から「元の三角形 ()」を除いた ( は の面積)。相似拡大の面積は比の2乗、という原則( から )で と一目で出る。
ポイント
- は を結ぶ線分。
- の帯は 倍拡大の三角形から元を除いた領域。
- 面積は 。
よくある間違い
- が「 倍拡大三角形の底辺」に対応することに気づかず、範囲を図示できない。
- 面積を相似比 でなく 乗()で誤る、または帯の面積を とする(引き算 )。
- の条件を落とし、三角形でなく平行四辺形の帯にしてしまう。