数学C / 平面ベクトル
距離の2乗の和を最小にする点(重心)
問題
三角形 に対し、点 が動くとき を最小にする点 を求めよ。
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重心 を基準に 。 乗して足すと交差項に が出る。これは?
解答・解説
方針
重心 を経由して各ベクトルを と分け、 乗和を展開する。 が交差項を消す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 動く点 をどこかの固定点を基準に書きたい。重心 を経由するのが急所だ。
各ベクトルを と分けて2乗和を展開する。すると交差項に が現れるが、重心の性質でこれは 。
だから和は「 定数」の形。 が最小 、つまり のときに最小になる。
① 重心を中継して分ける。 等。 乗して足すと ② 交差項が消える。 だから中央の項は 。よって 第 項は によらない定数。
③ 最小。 で、最小 は のとき。よって は重心 で最小。
まとめ 重心を中継して 乗和を展開すると、重心の性質 で交差項が消え、定数。最小は 。ベクトルと最大最小・重心の融合。
発展 — 一歩先へ。 最小値 は、三角形の“慣性モーメント”(重心まわりの回りにくさ)にあたる。物理では、質点系の運動エネルギーが「重心の運動」と「重心まわりの回転」に分かれる(ケーニッヒの定理)。 の分解は、その数学的な原型だ。
重心 を基準に と分けて 乗和を展開すると、。(重心)で最小。
別解
別解 — 平均からのばらつき(分散)として読む(得意な人向けの高い視点)。 は、統計の「平均からの散らばり(分散)」と同じ構造をもつ。
点 を“データ”とみると、その平均(=重心) が「ばらつきを最小にする中心」。公式
は、統計でいう「」(平方和の分解)そのもの。第1項が で になり、第2項(重心まわりの散らばり)は によらない定数。
だから最小は で、最小値は 。ベクトルの計算(本解)が、「平均が最小二乗の中心」という統計の基本法則と同じものだったと分かる。
ポイント
- 重心 を中継して 。
- で交差項が消える。
- 定数、最小は 。
よくある間違い
- 重心 を経由せず、 の座標で直接微分して計算を重くする(重心分解が本筋)。
- 交差項 が で消えることを使わない(重心の性質)。
- 最小値を とする(最小になるのは の部分。残る定数 が最小値)。