数学C / 平面ベクトル
円のベクトル方程式(直径の両端)
問題
点 、 を直径の両端とする円について、そのベクトル方程式を の形で表す考え方を用いて、円の中心と半径を求めよ。
ヒントを見る
直径 に対し、円周上の点 は (直径に対する円周角は直角)。中心は の中点、半径は 。
解答・解説
方針
が直径のとき、円周上の点 は (タレスの定理)、すなわち 。中心は の中点、半径は の半分。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「 を直径とする円」は、円周上の点 から見て が直角に見える(直径に対する円周角は 、タレスの定理)。
これをベクトルで書くと 、すなわち 。
中心は直径の中点、半径は直径の半分。
これで中心と半径が即座に分かる、と見通す。
① ベクトル方程式の意味。 円周上の点 は 、すなわち
② 中心。 直径 の中点だから
③ 半径。 だから、半径は
まとめ:直径を与えた円は「」(タレスの定理のベクトル版)。中心は直径 の中点 、半径は 。中心と半径がひと目で出るのがこの表し方の利点。
発展 — 一歩先へ。 ベクトル方程式 を成分で展開すると、そのまま円の方程式になる。 とすれば 。
これを整理すると 。中心 、半径 が、内積の式から自動的に出てくる。これが円の方程式の「直径形」だ。
背景はタレスの定理(直径に対する円周角は直角)。内積 という 行の式が、円という図形をまるごと表している。ベクトルは、幾何の定理を計算可能な式に翻訳する。
中心 、半径 。ベクトル方程式は
別解
別解 — ベクトル方程式を展開して標準形にする(得意な人向けの視点)。 タレスの定理を使わず、 を成分で展開しても、中心と半径が出る。
、、 を代入する。
展開すると 、すなわち 。 それぞれ平方完成して
これは中心 、半径 の円。
中点と から出す本解と同じ。展開すると、内積 の式が円の標準形に化けるのが目に見える。中点 が平方完成の中心に、 が半径に、ちゃんと現れる。
ポイント
- (直径の円周角 )。
- 中心 = 中点 、半径 = 。
よくある間違い
- 半径を そのもの(直径)としてしまう。
- が直径条件であることを理解せず使う。
- 中心を中点でなく、 や とする。