数学C / 平面ベクトル

円のベクトル方程式(直径の両端)

★★★★ 難関ベクトル方程式

問題

を直径の両端とする円について、そのベクトル方程式を の形で表す考え方を用いて、円の中心と半径を求めよ。

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直径 に対し、円周上の点 (直径に対する円周角は直角)。中心は の中点、半径は

解答・解説

方針

が直径のとき、円周上の点 (タレスの定理)、すなわち 。中心は の中点、半径は の半分。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を直径とする円」は、円周上の点 から見て が直角に見える(直径に対する円周角は 、タレスの定理)。

これをベクトルで書くと 、すなわち

中心は直径の中点、半径は直径の半分。

これで中心と半径が即座に分かる、と見通す。

重要 を直径とする円 ⟺ 円周上の (直径に対する円周角は )。中心 = の中点、半径 =

① ベクトル方程式の意味。 円周上の点 、すなわち

② 中心。 直径 の中点だから

③ 半径。 だから、半径は

xyOAB中心
A(1,2),B(5,4)を直径の両端とする円。中心は中点(3,3)、半径√5

まとめ:直径を与えた円は「」(タレスの定理のベクトル版)。中心は直径 の中点 、半径は 。中心と半径がひと目で出るのがこの表し方の利点。

発展 — 一歩先へ。 ベクトル方程式 を成分で展開すると、そのまま円の方程式になる。 とすれば

これを整理すると 。中心 、半径 が、内積の式から自動的に出てくる。これが円の方程式の「直径形」だ。

背景はタレスの定理(直径に対する円周角は直角)。内積 という 行の式が、円という図形をまるごと表している。ベクトルは、幾何の定理を計算可能な式に翻訳する。

中心 、半径 。ベクトル方程式は

別解

別解 — ベクトル方程式を展開して標準形にする(得意な人向けの視点)。 タレスの定理を使わず、 を成分で展開しても、中心と半径が出る。

を代入する。

展開すると 、すなわち それぞれ平方完成して

これは中心 、半径 の円。

中点と から出す本解と同じ。展開すると、内積 の式が円の標準形に化けるのが目に見える。中点 が平方完成の中心に、 が半径に、ちゃんと現れる。

ポイント

  • (直径の円周角 )。
  • 中心 = 中点 、半径 =

よくある間違い

  • 半径を そのもの(直径)としてしまう。
  • が直径条件であることを理解せず使う。
  • 中心を中点でなく、 とする。