数学C / 平面ベクトル
内分点の位置ベクトル
問題
点 、 を結ぶ線分 を に内分する点 の座標を求めよ。
ヒントを見る
内分点の公式に当てはめる前に、 がどちら寄りの分け方かを図で確認しよう。比を逆に使うミスがいちばん多い。
解答・解説
方針
内分点の公式 ( に内分)。 なので 。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 内分点の公式には、間違えやすい"ねじれ"がある。
線分 を に内分する点は
注意してほしい。 が ではなく、 に掛かっている。
比の重みが、反対側につくのだ。
なぜか。
に内分するとき、点 は の近くにある( が短いから)。
に近いのだから、 の影響が強いはず。
だから、 には大きい重み()がつく。
計算しよう。
「近いほうに、大きい重み」 — この直感を持っておけば、公式のねじれで迷わない。
に内分するので 、。。
まとめ:内分点の公式は「遠いほうの点に大きい重み」。 内分( に近い)は の重みが 、 の重みが 。分子の係数がたすきがけ(比の逆)になるのがポイント。
発展 — 一歩先へ。 内分点の公式には、物理的な意味がある。
重心(バランスの中心)である。
シーソーを思い浮かべよう。
位置 に重さ のおもり、位置 に重さ のおもりを置く。
釣り合う支点は、どこか。
てこの原理より、「重さ 距離」が等しくなる点だ。
この問題の内分点と、まったく同じ!
そして、支点の位置は
内分点の公式そのものだ。
「重みつき平均」という見方。
重い側に、支点が寄る。
が重ければ( が大きければ)、支点は に近づく。
だから、「 に近い点を作るには、 に大きい重みをつける」ことになる。
これが、公式のねじれの正体だ。
内分比 とは、「重さの比 」を意味していた。
比が逆転するのは、「近い 重い」という関係があるからである。
この見方は、 点以上に拡張できる。
重心座標という。
点に、それぞれ重さ 、、 を置いたときの、釣り合いの点。
なら、三角形の重心になる。
そして、驚くべきことに、この重み は、面積比と一致する。
点 が、三角形を つに分割する。 その面積比が、そのまま重みになる。
この「重心座標」は、コンピュータグラフィックスで日常的に使われている。
三角形のポリゴンの内部を塗るとき、 頂点の色を、重心座標で混ぜ合わせる。
なめらかなグラデーションが、これで実現する。
あなたが見ているゲームの画面は、 秒に何億回も、この計算を実行している。
内分点の公式という、教科書の 行。
その裏には、てこの原理があり、その先には、リアルタイムに描かれる D の世界がある。
別解
公式を使わず、「 から歩く」と考える。
に内分する、とはどういうことか。
線分 を、 等分する。 そして、 から 個分だけ進んだ点が だ。
つまり、 は「 から へ向かって、全体の だけ進んだ点」である。
式で書く。
は、 から へ向かうベクトルだ。
その だけ進む。
から、この分だけ動く。
本解と同じ ✓
この方法の利点は、「重みが反対側につく」という、あの気持ち悪いねじれを避けられることだ。
やっていることは、ただの"歩き方"の指示。
「 からスタートして、 の方向へ、全体の 進む」
迷いようがない。
そして、この式を展開すると、公式が出てくる。
確かに、 に 、 に の重みがついている ✓
「歩く」という考え方から、公式のねじれが自然に説明できた。
この考え方は、いろいろな場面に拡張できる。
中点なら? だけ進む。
に内分なら? 進む。
外分なら? より大きい割合、あるいは負の割合で進む。
を に外分する点は、 から 倍進む。
線分の外側に飛び出す。
「内分と外分」を別の公式として覚える必要はない。
進む割合が、 から の間なら内分、外なら外分。 それだけの違いだ。
つの考え方で、すべてが統一される。
ポイント
- 内分 。
- 係数はたすきがけ(近い点に大きい重み)。
よくある間違い
- 重みを取り違え、 としてしまう。 の は の重みになる(近いほうに大きい重み)
- 分母を や にしてしまう。分母は (この問題なら )
- と の順序を取り違え、 から 進んだ点を求めてしまう。 なので、 側から数える