数学C / 平面ベクトル
垂直条件
問題
、 が垂直であるとき、定数 を求めよ。
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垂直と内積の関係を思い出そう。内積を の式で書いて、垂直の条件をかければ方程式になる。
解答・解説
方針
つのベクトルが垂直 ⟺ 内積が 。 を について解く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 垂直の判定には、道具が つしかない。
「垂直なら、内積がゼロ。」
なぜか。 内積の定義を思い出そう。
のとき、。
だから、内積が になる。
(、 が でなければ、逆も成り立つ。)
この問題では、内積を の式で表して、 とおく。
平行(実数倍)と、垂直(内積 )。
この つが、ベクトルの位置関係を判定する、対をなす道具である。
① 垂直条件(内積 )を書く。
② 解く。
まとめ:垂直は「内積 」。 なので 。成分で を解く。平行(実数倍)との違いを押さえる。
発展 — 一歩先へ。 「垂直 内積 」という規則は、直交という、もっと広い概念の入り口だ。
関数どうしが「垂直」になる、と言われたら、どう思うだろうか。
意味不明に聞こえる。だが、ちゃんと定義できる。
関数の内積を、積分で定義する。
「掛けて、足す(積分する)」 — ベクトルの内積()と、同じ構造だ。
この定義のもとで、 と は直交する。
内積が — つまり「垂直」である。
と も、直交する。
周波数が違う波は、すべて互いに直交している。
この直交性が、フーリエ級数を可能にする。
関数を、直交する"基底"の 次結合で書く。
そして、各成分は「内積をとる」ことで取り出せる。
これは、ベクトルの成分を取り出すのと、まったく同じ操作だ。
直交する基底に、内積で射影する。
次元のベクトルでやったことが、無限次元の関数空間で、そのまま通用する。
この抽象化のご褒美は、絶大だ。
音を、周波数成分に分解できる(イコライザー、MP3)。
画像を、空間周波数に分解できる(JPEG)。
信号から、ノイズを取り除ける(フィルタリング)。
量子力学では、状態を「固有状態の重ね合わせ」として書く — これも直交基底への分解だ。
「内積 なら垂直」
この、 を求めるだけの素朴な条件。
それが、 と を「垂直」と呼び、音楽を圧縮し、量子の状態を記述する言語になっている。
数学の抽象化とは、こういうことなのだ。
「垂直」という日常語を、内積 という式で捉え直す。
すると、矢印でないものにも、「垂直」という概念が使えるようになる。
別解
中学で習った「傾きの積が 」で解く。
ベクトルを、直線の方向として見よう。
は、「右に 、上に 」の方向。 傾きは
の傾きは
直線が垂直になる条件を、中学で習った。
当てはめる。
本解と同じ答え ✓
では、「傾きの積が 」と「内積が 」は、どういう関係にあるのか。
同じことを言っている。
内積の条件を書き下す。
両辺を で割る( とする)。
左辺は、まさに「傾きの積」だ!
内積 の条件から、中学の公式が導けた。
では、なぜベクトルでは「内積 」を使うのか。傾きで十分では?
理由 : 縦の直線が扱える。
(真上向き)の傾きは、 — 定義できない。
傾きの公式は、垂直な直線で破綻する。
だが内積なら、何の問題もない。
理由 : 次元以上でも使える。
次元に「傾き」はない。 だが内積は、そのまま使える。
理由 : 計算が単純。
分数が出てこない。 掛けて足すだけだ。
「内積 」は、傾きの公式の"上位互換"なのである。
例外がなく、次元にも縛られず、計算も楽。
中学で習った便利な公式が、高校でより強力な形に置き換わる。
これは「以前の知識が間違いだった」のではない。 より広い世界に通用する道具を、手に入れたということだ。
数学の学びは、いつもこうして拡張されていく。
ポイント
- 垂直 。
- が根拠。
よくある間違い
- 垂直の条件を「実数倍」としてしまう。実数倍は平行の条件で、垂直は内積
- 内積 を解くとき、 と符号を誤り、 としてしまう。 から
- 内積を計算するとき、成分を交差させて としてしまう。同じ成分どうしを掛ける