数学C / 平面ベクトル

内積の最大・最小

★★★ 応用内積

問題

で、 の向きが自由に変わるとき、内積 の最大値と最小値を求めよ。

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内積を、なす角 の式として書くと、動くのは だけ。 の値域から最大・最小が決まる。等号のときの位置関係(向き)も答えよう。

解答・解説

方針

内積の定義 。大きさが固定なので、 の範囲()で最大最小が決まる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 内積は 。大きさ は固定されている。

すると動くのは だけ。内積の最大・最小は、 の範囲 で決まる。

向きが同じ()で最大、逆向き()で最小になる、と見通す。

公式

① 内積を で表す。 大きさは固定。

の範囲で最大最小を求める。

  • (、同じ向き):最大
  • (、逆向き):最小

xyOb(最大)ab(最小)
|a|=2,|b|=3。同じ向きで最大 a·b=6、逆向きで最小 −6

まとめ:内積 で大きさが固定なら、 の増減が全て。同じ向き()で最大 、逆向き()で最小 、垂直()で 。内積は向きの一致度を表す。

発展 — 一歩先へ。 は、 つのベクトルの「向きのそろい具合」を から で表す目盛り。 で同じ向き、 で垂直、 で逆向きだ。

だから大きさを固定した内積の最大・最小は、なす角という つの変数の問題になる。同じ向きで最大、逆向きで最小という自然な結論が出る。

という関係(コーシー・シュワルツの不等式)は、平面にかぎらず空間でも、数列や積分でも成り立つ、内積のもっとも基本的な性質だ。

最大値 (同じ向き)、最小値 (逆向き)

別解

別解 — コーシー・シュワルツの不等式で範囲を出す(得意な人向けの視点)。 どんなベクトルでも、内積の絶対値は大きさの積を超えない。これをコーシー・シュワルツの不等式という。

これを開くと 。だから内積は より大きくも、 より小さくもなれない。

等号が成り立つのは が平行のとき。同じ向きなら (最大)、逆向きなら (最小)。

の範囲で考える本解と同じ、最大 ・最小 。内積の絶対値は大きさの積以下、という一本の不等式からも、上限と下限が同時に読み取れる。

ポイント

  • 同じ向きで最大、逆向きで最小。

よくある間違い

  • 「向きが自由」を「大きさも自由」と読み違え、最大・最小が決まらないと考える。
  • 最小値を垂直のときの と勘違いし、逆向き を見落とす。
  • の範囲を と誤り、負の値を考えに入れない。