数学C / 複素数平面

余弦の偶数乗の積分(複素数と二項定理)

実戦編複素数二項定理定積分三角関数単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

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乗して二項展開。 でゼロ。指数が になる項だけ残る。

解答・解説

方針

を指数関数で表して を二項展開。 のとき 、他は 。生き残るのは指数が打ち消す中央の項。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を積分するには、まず指数関数に開くのが定石。 乗して二項展開する。

展開すると ( から の偶数)の和になる。ここで は、 のとき 、それ以外は

だから生き残るのは、指数が打ち消し合う中央の項( の組)だけ。その二項係数 が答えを決める。

定理

① 指数関数で二項展開。 より ② 積分して生き残る項。 各項を から まで積分すると、指数 、すなわち の項だけが を残し、他は 。よって ③ 結論。

まとめ 三角関数の偶数乗の積分は、指数関数に直して二項展開し、 以外で消えることを使うと、中央の二項係数だけが残る。答えは 。複素数・二項定理・積分の融合。

発展 — 一歩先へ。 は、 を等確率でとる 回の歩みが原点に戻る確率(ランダムウォークの再帰確率)にも等しい。積分・二項係数・確率が同じ数を指す。 では 程度で に近づく(スターリング)。

を二項展開し、 で中央項だけ残り、

別解

別解 — ウォリスの積分に帰着させる(得意な人向けの視点)。 は、対称性から (ウォリスの積分)の 倍。

ウォリスの公式で 倍すると

この は、中心二項係数を使うと に等しい( なら )。だから

複素数の二項展開(本解)が中央項を拾うのと、実数のウォリス公式は同じ値の別表現。二項係数 の関係を通して、離散(組合せ)と連続(積分)がつながっている。

ポイント

  • で指数関数に直す。
  • 、他は
  • 生き残るのは中央項、答えは

よくある間違い

  • を落とす。
  • でも でないとする(1周期の積分は )。
  • 生き残る中央項の二項係数を でなく別の項と取り違える(指数が になるのは 、係数 )。