数学C / 複素数平面

|z|=1 のときの z+1/z の範囲

★★★★ 難関絶対値z+1/z

問題

を満たす複素数 に対して、 の取り得る値の範囲を求めよ。

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なら は共役 。すると で実数になる。 で表すと。

解答・解説

方針

のとき (共役)。よって とすると で、範囲は

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 という条件は強力。 より (共役)。

すると となり、これは実数(虚部が打ち消し合う)で

と表せば

の範囲から値域が出る、と見通す。

重要 のとき (実数)

を共役に。 より 、すなわち 。よって

これは実数。

② 範囲を求める。 (単位円上)とおくと 。よって

だから

xyOz|z|=1
z+1/z が実数 ⟺ |z|=1(単位円上)または z が実数。|z|=1 なら 1/z=z̄ で z+z̄=2Re(z)

まとめ: なら 。実数で、範囲は 。単位円上の点の実部が の間を動くことが直接効く。

発展 — 一歩先へ。 のとき となる関係は、複素数と三角関数を結ぶ大切な橋。ここから も出て、 の多項式(チェビシェフ多項式)で表す道具になる。

たとえば から 、すなわち (倍角公式)が導ける。

写像 は、単位円を線分 に押しつぶす。翼の断面(ジューコフスキー翼)を作る変換としても知られる。単純な式が、豊かな幾何を生む。

実数で、

別解

別解 — を直接代入する(苦手な人向けの手順ルート)。 を知らなくても、 を単位円上の点として書き、 を素直に計算すればよい。

だから と表せる。 は分母を実数化して

( で分母が 。)これを足すと

虚部が消えて実数。 だから

を使う本解と同じ。分母を実数化して を出せば、 が共役だと自然に分かる。手を動かして確かめると納得できる。

ポイント

  • 、範囲

よくある間違い

  • ( のとき)を使えない。
  • が実数になることに気づかず、複素数のまま扱う。
  • の範囲 から値域を出すとき、 倍を忘れる。