数学C / 複素数平面

累乗(極形式)

★★★ 応用ド・モアブル

問題

を計算せよ。

ヒントを見る

まず極形式へ。絶対値と偏角が両方ともきれいな値になる複素数なので、累乗の規則が気持ちよく決まる。

解答・解説

方針

を極形式にする。絶対値 、偏角 。ド・モアブルで絶対値 、偏角

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 も、極形式に直してド・モアブルを使う。絶対値 、偏角 の複素数だ。

乗すれば絶対値は 、偏角は になる。

「累乗は極形式に直せば、絶対値のべきと偏角の 倍で瞬時に決まる」。この発想を反復する。

定理ド・モアブル

① 極形式にする。 、偏角は より

② ド・モアブルを使う。 絶対値 、偏角

まとめ: は偏角 なので、 乗で偏角 (純虚数)。絶対値 に。極形式にすれば累乗は「絶対値を累乗、偏角を掛ける」だけ。展開より圧倒的に速い。

発展 — 一歩先へ。 の共役 は、実軸に関する鏡像だ(偏角 )。累乗は共役と交換する()から、 が、計算せずに分かる。

さらに (実数)なので、両者の 乗の積はつねに 。偏角が で対称だから、 乗しても と鏡像のまま向かい合う。

共役という「実軸の鏡」は、累乗を通り抜けても保たれる。だから片方を計算すれば、もう片方はただ折り返すだけで手に入る。

別解

別解 — 極形式を使わず、そのまま 乗を展開する(苦手な人向けのルート)。 乗くらいなら、 を直接展開しても手に負える。

各項を計算する。

実部 がきれいに消え、虚部 が残る。

極形式にする本解と同じ 。三角関数を使わなくても、二項展開と の処理だけで確かめられる。

ポイント

  • 極形式 → ド・モアブル。
  • 、偏角

よくある間違い

  • 偏角を から と誤る(実部 ・虚部 なので )。
  • 絶対値 と誤る(正しくは )。
  • 極形式にせず展開する際、 の符号処理を誤って実部・虚部を取り違える。