数学B / 漸化式と数学的帰納法

特性方程式型(公比が負)

★★ 標準漸化式特性方程式

問題

で定まる数列 の一般項を求めよ。

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公比が負になるだけで、攻め方はいつもの『定数を引いて等比化』と同じ。答えの数列が つの値を交互にとる振動型になる理由も味わってほしい。

解答・解説

方針

特性方程式 を解いて と変形。公比が なので、 を交互にとる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 型は基本の特性方程式と同じ。 から

は公比 の等比数列だ。

公比が負 — ここが今回の見どころ。 と符号を交互に変えるから、数列は振動する。計算は基本型と同じでも、答えの表情がまったく違うことを味わおう。

重要公比が負でも特性方程式は同じ。 が公比 の等比数列(符号が交互)

① 特性方程式を解く。 より

を引いて等比の形に。

③ 置きかえる。 は公比 の等比数列。初項

に戻す。

これは が偶数のとき 、奇数のとき ( と交互)。

まとめ:公比が だと、数列は 値を交互にとる(振動する)。特性方程式の手順は同じで、 になる。 の符号を正しく追うのがポイントだ。

発展 — 一歩先へ。 公比 の値で、ずれ の運命は 通りに分かれる。 で発散、 で不動点へ収束、 で振動しながら収束、 で振動が続くか拡大する。今回の は「振動が減衰も拡大もしない」境界の住人だ。

で偶奇を書き分ける技は、場合分けを 本の式に圧縮する常套手段。 という三角関数との接点もあり、振動を式で扱う場面(数IIIの極限、フーリエの世界)で繰り返し登場する。

(すなわち偶数番目が 、奇数番目が )

別解

まず書き出してみると、この数列の正体は一目瞭然だ。

を交互に繰り返すだけ。「奇数番目が 、偶数番目が 」— これが答えの中身のすべてで、 はそれを 本の式に畳んだ表現にすぎない( が奇数なら 、偶数なら )。

見どころは振動の中心だ。 の真ん中は — 特性方程式の解 と一致する。不動点 を中心に、幅 で行ったり来たりしている( がずっと保たれる)。

公比が正の基本型では「不動点から一方向に離れる(または近づく)」、公比が負なら「不動点をはさんで交互に飛び移る」。特性方程式の解は、どちらの場合も運動の中心を教えている。

ポイント

  • 公比が負でも特性方程式は同じ手順。
  • で符号が交互(振動)。

よくある間違い

  • 公比 のべきの指数を誤り を取り違える( で初項に戻るか確認)
  • 振動する数列に「収束する」「単調に増える」といった誤ったイメージで検算を怠る
  • の読み取りを逆にする(奇数番目 ・偶数番目 を代入して確認)