数学B / 漸化式と数学的帰納法
連立漸化式
問題
、、 で定まる数列 、 の一般項を求めよ。
ヒントを見る
式を足すと の漸化式、引くと の漸化式になり、どちらも等比数列。和と差を求めてから を復元する。
解答・解説
方針
式の和 と差 を作る。和は公比 、差は公比 の等比数列になるので、それぞれ解いて連立で を出す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 、。 と を入れ替えても形が変わらない、対称な連立だ。
対称な連立漸化式は「和 」と「差 」を作ると、互いの絡みがほどける。
実際、 式を足すと だけの式、引くと だけの式になり、どちらも単独の等比数列。
和と差をそれぞれ解いてから、 を復元する。
① 和と差を作る。 式を足すと
式を引くと
② それぞれ等比数列として解く。 は初項 、公比 で 。 は初項 、公比 で 。
③ 復元する。
(検算:、。)
まとめ:対称な連立漸化式は「和と差で単独化」。和は公比 、差は公比 の等比になり、、 で復元。和・差が両方きれいに等比になるのが対称形の強み。
発展 — 一歩先へ。 この連立は と行列で書ける。
行列 の固有値は と 、固有ベクトルは と 。この 方向が「和」、 方向が「差」にあたる。
「和と差でほどける」のは偶然ではなく、固有ベクトルの方向を見ていたわけだ。連立漸化式は行列の固有値・固有ベクトルで一般項が決まる。
、
別解
別解 — 文字消して 項間漸化式にする(得意な人向けの視点)。 和と差を思いつかなくても、 を消せば見慣れた 項間漸化式になる。
第 式から 。これを第 式 に代入する。
を整理して
特性方程式 、すなわち より 。よって 。
、 から 、。これを解くと 、。 で も出る。
和と差でほどく本解と同じ。 文字消去は、対称でない連立にも使える汎用の手だ。
ポイント
- 和 、差 。
- 、。
よくある間違い
- 差の漸化式 の符号を誤り、公比を としてしまう。
- 和 ・差 から を復元するとき、 で割るのを忘れる。
- の初項を と正しく取れず、 の反映を誤る。