数学B / 漸化式と数学的帰納法
等差型の漸化式
問題
、 で定まる数列 の一般項を求めよ。
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漸化式が『前の項に同じ数を足す』形。これはよく知っている数列そのもの — 名前が分かれば一般項の公式に乗せられる。
解答・解説
方針
は「となりの項が ずつ増える」、つまり公差 の等差数列。初項 、公差 の一般項を書く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 漸化式とは「次の項の作り方」を書いたルールブックだ。
は、今の項に を足すと、次の項になると言っている。
まず、実際に作ってみよう。
ずつ増えている。これは等差数列そのものだ。
漸化式を見たら、まず「どの基本型か」を判定する。足すのか、掛けるのか。 ここでは足しているので、等差。
知っている数列に翻訳できれば、あとは公式に乗せるだけ。 これがこの単元すべての出発点である。
① 型を見抜く。 は「毎回 足す」ので、公差 の等差数列。
② 一般項を書く。 初項 、公差 。
まとめ: を見たら等差数列。公差はその定数。漸化式の一番やさしい型で、等差の一般項の公式に入れるだけだ。
発展 — 一歩先へ。 漸化式は、たかが「次の項の作り方」だ。だが、これが現代科学の中核にある。
世界を記述する式は、たいてい「変化のルール」の形をしている。
- 物体の運動: 今の速度から、次の瞬間の位置が決まる
- 人口: 今の人口から、来年の人口が決まる
- 気温: 今の状態から、 分後の状態が決まる
「今の状態 → 次の状態」 — これはまさに漸化式の形だ。
連続的に扱えば微分方程式になる。
左は微分方程式、右は漸化式。 言っていることは同じで、変化率が で一定である。
そして解も同じ形になる。
コンピュータは、微分方程式をそのままでは解けない。 だから漸化式に直して、 ステップずつ計算する。これをオイラー法という。
天気予報も、ロケットの軌道計算も、ゲームの物理エンジンも、この 行を何百万回も繰り返している。
。 この素朴な式は、世界をシミュレートする方法の、いちばん簡単な例なのだ。
別解
公式を思い出せないときは、「グラフにする」と見えてくる。
項を書き出し、点として打つ。 横軸に番号 、縦軸に値 をとる。
この 点は、一直線に並ぶ。 進むごとに、必ず 上がるからだ。
直線なら、式は 次式である。
傾き は「 進むと 増える」こと、つまり公差そのものだ。
あとは切片 を決めればよい。 のとき だから
公式と同じ答えが出た。
確かめる。 で 、 で ✓
この見方の利点。 「 の は だったか?」と迷わずに済む。直線の式を立てて、 点通せばいいだけだ。
そして、この見方は本質を突いている。
等差数列 次関数の、飛び飛びの値。
公差 傾き。 この対応を覚えておくと、等差数列の問題は「直線の問題」に化ける。
たとえば「第 項が 、第 項が の等差数列」なら、 点 、 を通る直線を求めればよい。傾きは
公差 が、 点の傾きとして出てくる。
ポイント
- は公差 の等差数列。
- に代入。
よくある間違い
- としてしまう( で になり、初項が合わない)。公差を足す回数は 回
- 「」を「 の次の項」ではなく「 に を足したもの」と読み違える。添字の は"番号"であって値ではない
- 初項 を 番目と勘違いして、 と書いてしまう。番号は から始まっていることを、必ず最初に確認する