数学II / 図形と方程式

接する動円の中心の軌跡

最難関編軌跡

問題

軸に接し、点 を中心とする半径 の円に外接する円を考える。この動円の中心 P の軌跡を求めよ。ただし P の 座標は正とする。

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軸に接する円の半径は中心の 座標に等しい。外接=中心距離が半径の和。この2つを の形にして、根号をはずせるか。

解答・解説

方針

動円の半径は「 軸に接する」から 。「外接する」は中心間距離 半径の和。2つの条件を の式にして整理する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 接する条件は、ぜんぶ半径の言葉に翻訳できる。動円の中心を 、半径を とする。

軸に接する」は、中心から 軸までの距離が半径ということ。つまり ()。「円 A に外接する」は、中心間の距離が半径の和ということ。つまり

2式から を消すと の一本にまとまる。左辺は点 A からの距離。右辺は 、すなわち直線 からの距離。「定点からの距離と定直線からの距離が等しい」という、放物線の定義の形が現れた。あとは2乗して整理すればよい。

重要「定点からの距離」=「定直線からの距離」を満たす点は放物線(焦点・準線の定義)

① 半径を で表す。 軸に接するので動円の半径は

② 外接条件。 円 A(中心 、半径 )に外接するから

③ 2乗して整理。

これは頂点 、右に開く放物線。

xyOAy²=10(x−3/2)
y軸に接し、円 A(中心(4,0)・半径1)に外接する動円の中心 P の軌跡は放物線 y²=10(x−3/2)

まとめ:2つの接触条件を「」の一本にまとめると、点 A(焦点)からの距離と直線 (準線)からの距離が等しい形になり、放物線と分かる。接する条件を半径の言葉に翻訳するのが急所。

発展 — 一歩先へ。 接触条件は円錐曲線の製造機だ。本問(直線と円に接する)は放物線を生んだが、2つの定円の両方に接する動円の中心は、2中心からの「距離の和・差が一定」となって楕円や双曲線を描く。数学Cで出会う3つの曲線は、みなこの「接する円の家族」から生まれる。

放物線

別解

焦点・準線から直接書き下ろす(2乗しない高い視点)。 ⓪で見た を、そのまま「2つの距離の等式」として読み切る。

右辺 は、P から直線 までの距離( の範囲で)。だから条件は「点 からの距離 直線 からの距離」。これは焦点 A・準線 をもつ放物線の定義そのものだ。

頂点は焦点と準線のちょうど中間で 。焦点から頂点までの距離は 。放物線の標準形 を頂点まで平行移動して

2乗の計算を一度もせずに答えへ届く。放物線の焦点・準線(数学Cの内容)を知っていれば、「距離の等式」は定義の即読みで片づく。

ポイント

  • 軸に接する → 半径
  • 外接 →
  • 2乗して (放物線)。

よくある間違い

  • 外接と内接を取り違えて (差)で立式する。外接は中心間距離が半径の和。
  • 軸に接する」の半径を と書いたまま絶対値に振り回される。P の 座標は正と与えられているから、最初に と確定してよい。
  • 2乗の前に両辺の符号を見ない。本問は両辺とも正なので同値だが、その一言がないと「2乗で余計な解が混じらないか」の検分を飛ばしたことになる。