数学II / 図形と方程式
直交する2直線の交点の軌跡
問題
実数 に対し2直線 、 を考える。 が全ての実数を動くとき、 と の交点 P の軌跡を求めよ。
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が通る定点は? が通る定点は?( をくくって「 によらず通る点」を探す。)2直線の傾きの積を計算すると、交点 P の位置に強い条件が出る。
解答・解説
方針
は原点を通り、 は定点 を通る。2直線の傾きが と で直交することに気づくと、P は2定点を直角に見込む点=タレスの円上。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 パラメータ入りの2直線の交点は、 を力ずくで消してもよい。だがその前に、各直線が通る定点と傾きを観察すると構造が見える。
は原点を通り、傾き 。 は と書き直せて、 によらず定点 を通り、傾きは 。
傾きの積は 。つまり2直線は常に直交している。すると交点 P は、2定点 O と を直角に見込む点。直角に見込む点の集まりは、2定点を直径の両端とする円だ。計算の前に、答えの正体が見えている。
① 定点と傾き。 は原点 O を通り傾き 。 を で整理すると 。 によらず成り立つには 、すなわち は定点 を通る。傾きは 。
② 直交の確認。 の傾きの積は (ともに傾きが定義される のとき)。よって 。
③ タレスの円。 交点 P は 上(O を通る)かつ 上(B を通る)で、 だから 。ゆえに P は線分 OB を直径とする円周上。中心は OB の中点 、半径は 。
ただし1点だけ例外がある。 は原点を通る直線のうち垂直線 だけは表せない( を通るには が必要で、不可能)。よって交点 P は点 には決してならず、軌跡はこの円から点 を除いたものになる。なお定点 は のとき実際に交点になるので、除かない。
まとめ: を力ずくで消さず、「各直線の定点+傾きの積 」から直交を見抜くのが急所。直交2直線の交点は2定点を直径とする円(タレスの円)を描く、という図形的結論に一気に到達できる。除外点は「 が表せない垂直方向」から生まれる。パラメータ表示の軌跡では、表せない例外がないかを最後に必ず検分する。
発展 — 一歩先へ。 P を で書くと 。 で P は に限りなく近づくが、届かない。実数直線 で円をなぞると必ず1点だけ残る。円と直線を「1点を除いて」対応させるこの現象は、複素数平面の1次分数変換や立体射影で主役になる。
円 (ただし点 を除く)
別解
を消去する(手を動かす機械ルート)。 定点や直交に気づかなくても、連立して を消せば必ず出る。
より のとき 。これを に代入して分母を払うと
整理して 。平方完成すれば本解と同じ円になる。
残る検分は2つ。 のときは が となり、交点は のときの 。これは円上にあるので含める。逆に、円上で となるもう1つの点 は、 が作れず(どの でも が通れず)実現しない。除くべき点が「 の場合分け」から自然にあぶり出される。
図形ルート(本解)は円の正体を先に見抜き、消去ルートは式変形だけで到達する。除外点の検出まで込みなら、2つを併用するのがいちばん安全だ。
ポイント
- は O、 は定点 を通る。
- 傾きの積 で直交 → タレスの円。
- 中心 、半径 。点 を除く。
よくある間違い
- 除外点を「 の定点 」と取り違える。 は のとき実際に交点になる。除くのは がどの でも通れない ( は不可能)。
- 傾きの積 の議論だけで済ませ、( が水平で が垂直、傾きが定義できない)の検分を飛ばす。このときも2直線は直交し、交点 は円上にある。
- を代入するとき の場合を分けず、 を落とす(または検分なしで含める)。