数学II / 図形と方程式

2円の交点を通る直線

★★ 標準2円の交点

問題

2つの円 の2つの交点を通る直線の方程式を求めよ。

ヒントを見る

つの式を並べて眺めよう。 次の項をうまく消す操作をすると 次の式=直線が現れる。その直線がなぜ 交点を通るといえるのか、理由ごと納得しておきたい。

解答・解説

方針

2つの円の方程式を引き算すると、 が消えて1次式になる。これが2交点を通る直線(共通弦を含む直線)だ。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 交点を求めてから直線を出す、が素朴な道。でも交点の座標は要らない。

2つの円の式を引き算すると、 の項が消えて1次式(直線の式)が残る。

交点は両方の円の式を満たすから、その差も満たす。差は1次式、つまり直線。2交点を通る直線は1本しかないから、これが答えだ。「引き算=共通弦」という強力なショートカットである。

重要2円の式を引き算すると、 が消えて、2交点を通る直線になる

① なぜ引き算で交点を通る直線が出るのか。 2つの交点はどちらの円の上にもあるので、2つの円の式を両方とも満たす(両方 )。すると、2式を辺々引いた式も交点では になる。しかも引くと が消えて 次式=直線になる。だから「差の式」は2つの交点を通る直線そのものだ。

② 実際に引く。

が消えて

xyO
2円の交点を通る直線 x+2y=5

まとめ:2交点は両方の円の上にあるから両式を満たし、その差の式(=2乗が消えた直線)も交点で成り立つ。だから2円の引き算がそのまま「2交点を通る直線」になる。

発展 — 一歩先へ。 引き算で出る直線は、交わらない2円でも意味を持つ。「2円への接線の長さが等しい点の集まり」(根軸)である。交わる場合に限って、それが共通弦を含む直線と一致する。

さらに、2円の式を で混ぜた は「2交点を通る円の族」を作る(引き算はその特別な場合)。3直線の共点問題で使った束の考えが、円の世界でも同じ形で働いている。

別解

ショートカットの答えを、正面ルート(交点を実際に求める)で検分してみる。

引き算で得た を第1式に代入すると

交点は 。この2点を通る直線は、傾き

引き算の結果と一致した。

正面ルートは重いが、「引き算の式が本当に2交点を通っている」ことを実物で確認できる。ショートカットを初めて使うときに一度この照合をやっておくと、以後は安心して1行で済ませられる。

ポイント

  • 2円の式の引き算 = 2交点を通る直線(共通弦の直線)。
  • の係数をそろえてから引く(ここは両方 )。

よくある間違い

  • 引き算の符号処理を誤り、直線の式がずれる
  • 引き算で出た直線を「共通弦そのもの(線分)」と混同する(直線は弦を含むまっすぐ全体)
  • 2円が交わっていない場合にも同じ直線を「共通弦」と呼んでしまう(交点がなければ弦はない)