数学II / 指数関数・対数関数
常用対数の文章題(倍増)
問題
ある細菌は 時間ごとに個数が 倍になる。個数が最初の 倍を超えるのは何時間後か。ただし とする。
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時間後の倍率を式にして、 倍を超える条件を不等式に。両辺の常用対数をとれば の 次不等式になる。答えは『それを超える最小の整数』。
解答・解説
方針
時間後は 倍。 を満たす最小の整数 を、両辺の をとって求める。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 時間後は 倍。「 倍を超える」を式にすると 。
指数の不等式は、両辺の常用対数をとって次数を下ろす。、つまり
これを満たす最小の整数は 。「超える最小」だから切り上げ、が最後の判断である。
① 条件を式にする。 時間後は 倍なので、条件は
② 両辺の をとる。 。
③ 最小の整数を選ぶ。 は より大きい最小の整数、つまり 。
よって 時間後。
まとめ:「何倍を超えるのは何回後か」は の形。 をとって の下限を出し、それを超える最小の整数を選ぶ。最後に で確かめると安心だ。
発展 — 一歩先へ。 倍々の成長(指数的増加)は、直感を裏切る速さを持つ。 時間で 倍なら、 時間で 万倍、 時間で 億倍。「等間隔の時間で等倍」という指数の性質を、対数が「掛け算を足し算に」直して手なずけている。
半減期(倍々の逆)、複利、感染の初期増加 — この計算の型は理科や社会の定量的な議論にそのまま持ち出せる。数学IIの中でも、実生活との接点が特に太い問題である。
時間後
別解
のべきの常識、 を知っていれば、対数なしの一撃で答えが出る。
時間後はまだ 倍で足りず、 時間後に 倍で初めて 倍を超える。答えは 時間後。
「じゃあ対数は要らないのか」というと、そうではない。 倍が 億倍()になったら、 を満たす をべきの暗記で探すのは無理で、 と対数が必須になる。
小さい数では検算に、大きい数では本線に。 という関係( の正体)は、両者をつなぐ架け橋として覚えておく価値がある。
ポイント
- 「 倍を 回」= 倍。
- をとって を評価し、整数で答える。
よくある間違い
- を切り捨てて とする(超える最小は切り上げ)
- 「 倍を超える」と「 倍以上」の区別(等号の扱い)を曖昧にする
- を桁数の と混同する