数学II / 指数関数・対数関数
指数の大小比較
問題
、、 を小さい順に並べよ。
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見た目がバラバラな つを、同じ底の累乗の形にそろえられないか。そろえば、指数の大小だけの比較になる。
解答・解説
方針
すべて底 の累乗にそろえる。 の指数関数は増加関数なので、指数が大きいほど数も大きい。指数を比べるだけでよくなる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 、、 — 根号の種類がバラバラで、このままでは比べられない。
そこで、すべてを「 の何乗か」に統一する。
底が に揃った。 あとは指数だけを比べればよい。
は増加関数だから、指数が大きいほど値も大きい。
「底を揃えて、指数を比べる」 — 指数の大小比較は、この一手に尽きる。
① 底を にそろえる。
② 指数を比べる。 、、 を通分すると 、、。よって 。
底 の指数関数は増加関数なので、指数の大小がそのまま数の大小。
まとめ:形の違う累乗の大小は、底をそろえて指数を比べる。底が より大きいなら指数の大小がそのまま答え。
発展 — 一歩先へ。 「底を揃える」「累乗して整数化する」以外にも、大小比較の道具がある。対数をとる方法だ。
例: と は、どちらが大きいか?
巨大すぎて計算できない( は 桁の数だ)。累乗して整数化する手も使えない。
そこで、両方の常用対数をとる。
巨大な数の比較が、小数点以下 桁の比較に化けた。
なぜこれが正しいのか。 は増加関数だから、大小関係を保つ。
「対数をとっても、順序は変わらない」 — だから安心して対数の世界へ移せる。
この「対数を使って巨大な数を扱う」という発想が、対数を発明した動機だった。
世紀、天文学者たちは巨大な数の掛け算に苦しんでいた。惑星の軌道計算では、 桁 桁の掛け算を何百回も手計算する必要があった。
ネイピアは、掛け算を足し算に変える表(対数表)を作った。
掛け算 足し算。 計算時間が劇的に短縮され、「天文学者の寿命が 倍になった」と言われた。
電卓が登場するまでの 年間、対数表と計算尺(対数目盛の定規)が、科学技術の計算を支えていた。 アポロ計画の宇宙飛行士も、計算尺を持って月へ行った。
「大きすぎる数を、扱いやすい大きさに畳み込む」 — それが対数の使命であり、次の問題群で学ぶ内容の心臓部である。
別解
根号のまま比べる方法もある。「同じ乗数で累乗して、整数にする」ルートだ。 分数指数に不安があるときの、確実な逃げ道になる。
発想: つの数を、同じ回数だけ累乗して、根号を消す。
の根号を消すには 乗、 を消すには 乗。
両方を消すには、 と の最小公倍数 乗すればよい。
乗する。
根号がすべて消えて、整数になった。
乗した結果の大小が、元の数の大小と同じ( つとも正の数で、 は正の数の範囲で増加関数だから)。
指数を比べるルートと、同じ答え。
この方法の要点は「 が単調増加である」という事実だ。
正の数どうしなら、累乗しても大小関係は変わらない。
ただし、負の数が混じると崩れる。 だが、 乗すると — 逆転する。 だから「両方とも正」という条件が不可欠だ。
数値でも確かめておこう。
ちゃんと合っている。
どちらのルートを選ぶか。
- 底が揃えられる( のべきに書ける)→ 指数比較が速い
- 底がバラバラ( と など)→ 累乗して整数化
たとえば と を比べるなら、底を揃えられない( と は別物)。だから 乗する。
根号の中身が違っても、比較できた。 この技は、大小比較の問題で必ず役に立つ。
ポイント
- 底をそろえれば、指数の大小で数の大小が決まる。
- は指数と同じ向き、 なら逆向き。
よくある間違い
- 根号の中身( と )だけを比べて、 と誤る
- を のべきに直せず、比較の土俵に乗せられない
- 累乗して比べるとき、負の数が混じっていないかの確認を怠る(正の数どうしでのみ大小が保たれる)