数学II / 式と証明
比例式と等式の証明
問題
のとき、 が成り立つことを証明せよ(分母は でないとする)。
ヒントを見る
比例式の証明は、比の値を つの文字でおくと見通しがよくなる。おいた文字で と を表して左辺に入れると、約分できる形が現れる。
解答・解説
方針
比例式は『 とおく』のが定番。、 と表して、両辺がともに になることを示す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 比例式の証明の定番は「 とおく」だ。 と共通の値に名前を付ける。
すると 、 と、4文字が2文字と で書き直せる。
あとは示したい式の左辺に代入して、 になることを確かめるだけ。分数のまま変形して迷子になるのを、 という固定点が防いでくれる。
とおく。すると 、。
左辺に代入する。
右辺は 。よって両辺とも で等しい。
(比例式は『 とおいて、文字を で表す』のが証明の王道だ。)
発展 — 一歩先へ。 今日の等式は「加比の理」と呼ばれる性質だ。 のとき、分子どうし・分母どうしを足した も同じ比になる。混ぜても濃度が変わらない食塩水のイメージで覚えられる。
比例式は、数学Cのベクトルの成分比や、図形の相似比の計算で絶えず顔を出す。「 とおく」「積に払う」の2つの武器は、そのすべての場面で通用する。
答
とおくと両辺とも (証明は解答参照)
別解
を置かずに、「分数を払って積の等式で勝負する」道もある。
条件 は、分母を払えば という積の等式だ。
示したい も、分母を払えば 、展開して
つまり 。これは条件そのものだ。変形はすべて同値(分母は でない)だから、証明が完成する。
分数の等式を「たすき掛けの積」に翻訳して代数の土俵で戦うこの方式は、文字の置き方すら不要な最短路になることがある。 方式との使い分けは、連なる比が3つ以上あるか( 型なら が便利)が目安だ。
ポイント
- 比例式は とおく
- 、 と表して代入
- 両辺がともに になれば証明完了
よくある間違い
- とおかず、分数のまま操作して混乱する
- の可能性への配慮を忘れる(今回は問題文で除外されている)
- 結論の式を変形して条件に到達したのに、論理の向き(同値性)を確認しない