数学II / 式と証明
相加相乗平均で階乗を評価
問題
を自然数とする。 が成り立つことを示せ。
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の相加平均と相乗平均を比べる。相加平均 、相乗平均 。
解答・解説
方針
から までの 個の数に相加相乗平均の不等式を使う。相加平均は 、相乗平均は 。両辺を 乗する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 左辺 は の積。右辺の は の平均だ。「積を平均で抑える」ときたら相加相乗平均の不等式が浮かぶ。
個の数 に相加相乗を使うと、相加平均が 、相乗平均が 。
あとは両辺とも正だから、 乗しても不等号の向きは変わらない。
公式相加相乗平均: 個の正数で (等号は全て等しいとき)
① 相加相乗を適用。 ()に相加相乗平均を使うと ② 相加平均を計算。 より ③ 乗する。 の両辺(正)を 乗して 等号は のとき、すなわち のときのみ。
まとめ に相加相乗平均を当てると 、 乗して 。相加相乗平均と階乗(和の公式)の融合。積の評価に相加相乗、が急所。
発展 — 一歩先へ。 で比べると 、右辺は 。上限にはかなり余裕がある。実際の は 程度の大きさで(スターリングの公式)、平均 より小さい が“実効的な平均因子”になっている。積の実力を測るのは相乗平均、という好例だ。
答
に相加相乗平均を適用すると 。左辺 。 乗して 。
別解
別解 — 両端からペアにして掛ける(得意な人向けの高い視点)。 を両端からペアにする。 と の積は、2数の相加相乗(または2次関数の頂点)から
これを で全部掛け合わせる。左辺の積は がちょうど2回ずつ現れて 。よって
変数の相加相乗(本解)を使わず、2変数の相加相乗 回だけで同じ結論に届いた。大きな道具を小さな道具の繰り返しに分解する、味わいのある証明だ。
ポイント
- は 個の数の積 → 相加相乗平均。
- 相加平均 、相乗平均 。
- 乗して 。
よくある間違い
- 相乗平均を でなく などと取り違える。
- 乗しても不等号の向きが変わらない根拠(両辺が正)をひとこと言わない。
- 等号の検討を忘れる( では がすべて等しくはならないので実は真に小さい。等号は のみ)。