数学II / 式と証明

3変数の相加相乗の応用

★★★ 応用不等式の証明相加平均・相乗平均

問題

のとき、 が成り立つことを証明せよ。

ヒントを見る

左辺を展開すると 項。定数の項と、逆数どうしのペア 組に分かれる。ペアごとに下から抑えれば全体の下限が出る。等号がそろう条件も確認。

解答・解説

方針

展開すると と、 型のペアが3組出る。各ペアは相加相乗で

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 左辺を展開すると、定数 型のペアが 組現れる。

各ペアは相加相乗で 以上と下から押さえられる。

「展開して、相加相乗の効くペアに分け、足し合わせる」。基本の 変数問題の発想を、 変数へ広げた総合問題だと見る。

公式相加平均・相乗平均の関係 (。等号は )

左辺を展開する。

各ペアに相加相乗を使うと 。よって

まとめ:等号はすべてのペアで成り立つとき、つまり のとき。

発展 — 一歩先へ。 この不等式は 変数に一般化できる。正の数 、等号は全部等しいときだ。

見方を変えると、これは相加平均が調和平均以上であること(AM HM)に等しい。実際 を移項すると上の形になる。

「和」と「逆数の和」の積が、変数の個数の 乗で下から抑えられる。平均どうしの大小という、より一般の原理の顔がここに出ている。

展開して各ペアに相加相乗。等号は (証明は解答参照)

別解

別解 — コーシー・シュワルツの不等式で一気に(得意な人向けの高い視点)。 展開せず、 乗和の積の不等式に乗せる。

つの数の組 にコーシー・シュワルツを使う。

各項の積がすべて になるのがしくみの要だ。等号はコーシー・シュワルツの等号、すなわち つの組が比例する のとき。展開して 組のペアに分ける本解と同じ答えに、 行で届く。

ポイント

  • 展開すると (逆数ペア3組)になる
  • 各ペアに相加相乗()を使って足す
  • 等号は

よくある間違い

  • 展開が途中半端で、 の形の ペアに整理しきれずに手が止まる。
  • 各ペアの下限 を足すとき定数 を足し忘れ、 で止めてしまう。
  • 等号成立を つのペアだけで判断し、全ペア共通の まで詰めない。