数学II / 積分の考え
二項係数の和を積分で求める
問題
を自然数とする。 を求めよ。ここで は二項係数 である。
ヒントを見る
を積分で表せないか()。すると和が にまとまる(二項定理の逆)。
解答・解説
方針
に気づく。。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 和の各項に付く という因子が扱いにくい。ここで を思い出せるかが、すべてだ。
分数を積分に置き換えると、和は 。有限個の和だから積分と順序を入れ替えてよく、 になる。
中身の和は二項定理そのもので 。ばらばらだった 個の分数が、1本の積分に束ねられた。
公式、二項定理
① 積分に置き換える。
② 積分を計算する。
まとめ: に気づくと、和が二項定理で に一本化される。定積分と二項定理の融合。
発展 — 一歩先へ。 同じ手を符号交互の和に使うと 。符号を変えただけで答えは劇的に単純になる。 の付いた二項係数の和を見たら、「積分で束ねる」か「添字をずらして1段上の二項係数にする」— この2枚看板でほとんどが落ちる。
答
別解
二項係数の恒等式で(積分を使わない)。 という組は、二項係数の世界の中だけで書き換えられる:
(理由:。パスカルの三角形の1段上との関係だ。)これで和は
かっこの中は、 段目の二項係数の総和 から先頭の を除いたもの。よって
積分ルート(本解)は を「積分の値」と読み、恒等式ルートは「1段上の二項係数」と読む。同じ分数の、2つの正体だ。
ポイント
- 。
- 和が 。
よくある間違い
- を のままにして、先頭 を引き忘れる。
- の原始関数で を掛け忘れる。
- 和と積分の入れ替えをためらって手が止まる。有限個の和なら、積分の線形性そのもので常に正当。