数学II / 積分の考え

絶対値を含む定積分の最小

最難関編定積分最大最小

問題

実数 ()に対し、 を最小にする の値を求めよ。

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の符号は で変わる。 で絶対値をはずして積分し、 の関数を最小化する。

解答・解説

方針

で負、 で正。符号で分けて絶対値をはずし、 の関数として微分する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 絶対値つきの積分は、中身の符号が変わる場所で区間を割る。 の符号は で変わる。 だから、その折れ目はちょうど積分区間の内側にある。

では中身が負なのでマイナスを付けてはずし、 では正のままはずす。積分を実行すると、値は の3次式 になる。

あとは を微分して、 での最小を探すだけだ。

① 絶対値をはずす。 を使う。

の関数にまとめる。

③ 微分して最小。 ( に適する)。 の前後で負→正だから、 で最小。

xyOa=√2
y=x²−ax(a=√2)は [0,√2] で負・[√2,2] で正。∫₀²|x²−ax|dx の最小は a=√2

まとめ:絶対値は で符号が変わるので に分けてはずす。積分結果 を微分して 。定積分(絶対値)と最大最小(微分)の融合。

発展 — 一歩先へ。 最小の条件 は、(左は 、右は )と書き直せる。 をわずかに動かすと左の区間の面積が増え、右の区間の面積が減る。その増減の「重み」がつり合う点が最小、という釣り合いの構造だ。 は、重み で測ったときに区間 をちょうど半分に割る点になっている。

別解

符号つき積分+へこみの2倍(場合分けを1回に圧縮)。 絶対値の積分は、次の帳簿の付け方で「ふつうの積分」に直せる:

(負の部分は、符号つき積分ではマイナス、絶対値ではプラスに数えられる。その差はちょうど2倍。)

本問で が負なのは だけ。符号つき積分は場合分け不要で

へこみの分は 。合わせて

本解と同じ式に、たった2つの積分で着いた。「絶対値=符号つき+へこみの2倍」は、場合分けの数を確実に減らしてくれる。

ポイント

  • で符号が変わる → 2区間に分割。

よくある間違い

  • 絶対値をはずす符号を逆にする。 は区間の内側 。グラフの谷を思い浮かべて確認する。
  • の解 を機械的に書く。定義域 に入るのは だけ。
  • 内部の極小が本当に最小である一言( が負から正へ変わる)を飛ばす。