数学II / 積分の考え

定積分を含む関数(定数型)

★★ 標準定積分で表された関数

問題

関数 を満たすとき、 を求めよ。

ヒントを見る

積分区間が数字だけの定積分は、中身が何であれ『ただの定数』。それを文字でおくと の形が具体的に書ける。おいた文字が満たすべき等式を自分で作るのが勝負どころ。

解答・解説

方針

について積分した結果なので、 を含まない定数。これを とおくと 。この式を使って を計算し、 の方程式を作る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 式の中の をどう扱うか。これは について積分し切った結果だから、 を含まないただの定数だ。

見た目に惑わされず、 文字においてしまう。すると と、 の正体が「定数 を含む 次式」だと判明する。

あとは 自身の定義 に、この を代入する。 が両辺に現れる方程式ができて、 が決まる。「定積分は定数とおく」— この1手がすべてだ。

重要 は定数。これを とおいて方程式を作る

① 定数部分を文字でおく。 とおくと、与式は

の式を作る。 この の定義に代入する。

を解く。

を書く。

まとめ:上端・下端が定数の定積分はただの数 とおけば 入りの式になり、 の定義に戻して方程式を解ける。「積分の中身に未知の が入っても、計算すれば 次式になる」のがポイント。

発展 — 一歩先へ。 この問題の構造は「 の定義の中に 自身が入っている」自己参照だ。それでも解けたのは、自己参照の入り口が定数 に絞られていたから。未知の関数全体でなく、未知の数 つの方程式に潰れる。

積分の中身が に変わると、定数のおき方が 個以上に増える(応用問題で登場する)。それでも「定積分の部分を文字でおく」方針は変わらない — 定数が増えるだけで、連立方程式になるだけだ。

別解

先に「答えの形」を読み切ってしまう見方もある。

右辺は の形。だから 傾き 次関数に決まっている。切片だけが未知だ。

そこで とおく。もとの式に入れると

より 。よって

検算もしておこう。 だから、右辺 で左辺と一致 — 自己参照の式にきちんとはまっている。

「積分の中身をおく」(本解)か「関数の形をおく」(この別解)か。どちらも未知を 文字に絞る発想で、複雑な積分方程式ほど形の先読みが効いてくる。

ポイント

  • は定数 → とおく。
  • の定義に代入して を解く。

よくある間違い

  • の関数と思って両辺を微分してしまう(上端が数字なら定数)
  • の右辺で、 の積分( がそのまま残る)を忘れる
  • を求めた後、 倍を忘れて とする