数学II / 積分の考え

絶対値を含む定積分

★★ 標準定積分絶対値

問題

定積分 を求めよ。

ヒントを見る

絶対値は、中身の符号が変わる場所で場合分けして外す。積分区間をその場所で分割し、それぞれ計算して足し合わせる。

解答・解説

方針

絶対値は中身の符号で場合分けして外す。 で負、 で正。区間を つに分けて、それぞれ符号をそろえてから積分する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 絶対値は、中身の符号が分からないと外せない。 を境に符号が変わる。

だから区間 つに割る。前半は中身が負なので 、後半は正なのでそのまま

「絶対値の積分 符号の変わる点で区間を分割」。分割してしまえば、あとはふつうの積分が 回あるだけだ。

重要絶対値は中身の符号で場合分けして外す。区切りで積分区間を分ける

① 符号で場合分けする。 で符号が変わる。

② 区間を分けて積分する。

③ 足す。

xyO1
y=|x−1| と x軸、0≤x≤2 の面積(x=1で折れるV字)

まとめ:絶対値つき積分は「符号の変わり目で区間を分ける」。各区間で絶対値を外し、符号をそろえてから積分する。グラフでは面積の足し算になっている。

発展 — 一歩先へ。 (絶対値なし)と を並べると、両者の違いが際立つ。前者は符号付きで打ち消し合い、後者は反転して足すから打ち消しが起きない。絶対値は「打ち消しを禁止する」記号だと読める。

中身が 次(たとえば )になっても、方針は一字一句同じ — 符号の変わる点で割る。変わるのは分割点の見つけ方(因数分解)だけだ。標準問題の後半でその形を扱う。

別解

この積分は、絵を描けば計算なしで終わる。

のグラフは、 を谷にした V 字。区間 では、左右に直角三角形が できる。

  • 左: 底辺 (区間 )、高さ ()
  • 右: 底辺 (区間 )、高さ ()

グラフが 軸より上にあるから、定積分はそのまま面積。折れ線の積分は三角形・台形の面積で読むのが最速で、場合分けの計算の検算にもなる。

ポイント

  • 絶対値は符号の変わり目で区間を分ける。
  • 各区間で絶対値を外してから積分。

よくある間違い

  • 絶対値をそのまま外して としてしまう
  • 分割はしたのに前半の符号反転()を忘れる
  • 分割点を中身の係数や区間の中央など、符号の変わる点以外に置く