数学II / 積分の考え

放物線と2本の接線で囲む面積(12分の1公式)

実戦編積分面積接線微分単元横断

問題

放物線 上の ()における接線を引く。放物線とこれら 接線で囲まれる部分の面積を で表せ。

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接線は 。放物線との差 接線の交点 で区間を分けて積分。

解答・解説

方針

接線の方程式と交点を求める。放物線と接線の差が完全平方 になることを使い、交点で区間を分けて積分する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 面積を求める前に、2本の接線と放物線の位置関係を式にする。接線 と放物線の差を作ると、 — 完全平方になる。

これは接線が接点 で放物線に接する(重解)ことの現れだ。もう1本も

2接線の交点は 。ここで区間を2つに割り、それぞれで「放物線 接線 完全平方」を積分すればよい。平方の積分だから計算はやさしい。

重要放物線と接線の差は完全平方:

① 接線と交点。 接線は

② 面積。 では放物線と第 接線の差 では より

xyO(a,a²)(b,b²)交点
放物線 y=x² と2接線(接点 a=−1, b=2)。交点 x=1/2。囲む面積は (b−a)³/12。

まとめ 放物線と接線の差 を交点 で分けて積分し、面積 。面積(積分)と接線(微分)の融合。

発展 — 一歩先へ。 放物線がらみの面積は、みな「三角形の 倍」というアルキメデスの定理に還元できる。弦で囲む弓形は内接三角形の 倍、2接線で囲む部分はその半分。積分が生まれる約2000年前に、アルキメデスは取り尽くし法でこれらを求めていた。

接線は 、交点 。面積 。各被積分関数は 。計算すると

別解

別解 — アルキメデスの「放物線と弦」で読む(得意な人向けの高い視点)。 2つの接点を結ぶ弦を引くと、大きな三角形ができる。頂点は 、そして2接線の交点 。この三角形の面積は

放物線の弧はこの三角形を2つに割る。弦と放物線で囲む部分(アルキメデスの定理で )と、求める「2接線と放物線」の部分だ。

比で言えば、放物線は三角形 を弦側 :接線側 に分ける。積分を1本も計算せず、面積の引き算だけで に着いた。放物線の面積公式たち()が、1つの三角形の 分割で結ばれている。

ポイント

  • 放物線と接線の差は完全平方
  • 接線の交点 で区間を分ける。
  • 面積

よくある間違い

  • 放物線 接線が になること(接点で重解)を使わず、展開して係数計算で迷子になる。
  • 2接線の交点 を求めず、積分区間を分けられない。
  • 2つの区間の積分をどちらも「放物線 対応する接線」で立てるべきところ、接線を取り違える(左半分は の接線、右半分は の接線)。