数学II / 三角関数
三角方程式の解の個数の場合分け
問題
を実数の定数とする。 の方程式
の解の個数を、 の値によって場合分けして求めよ。
ヒントを見る
と置いた2次方程式の「解の個数」と、もとの の「解の個数」は同じではない。 が1つ決まると はいくつ対応するか — その翻訳表を先に作ってから、2次の解がどこにあるかを追うと。
解答・解説
方針
cos2θ=1−2sin²θ で t=sinθ の2次方程式 2t²−at−1=0 に直す。急所は「t の解1個に θ が何個対応するか」の翻訳表(|t|<1 で2個、t=±1 で1個、|t|>1 で0個)。2次の側は積が −1/2 なので解は必ず正負1つずつ — 端点 t=±1 の通過だけで場合が切り替わる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 で の2次方程式に直すところまでは一本道だ。
本当の主役はそのあと。 の解1つに が何個対応するかの翻訳表( なら2個、 なら1個、 なら0個)を通して数え直すことだ。
2次方程式 は積が 。解は必ず正と負に1つずつあり、しかも絶対値の積が だから、両方同時には区間の外に出られない。境目は、解が を通過する瞬間だけだ。
① 置き換える。 、すなわち
判別式は で常に相異なる2実解 (積が )。また 。
② 境目を求める。 とおく。 ⟺ ⟺ (このとき )。 ⟺ ⟺ ()。
③ 場合分けして数える。
- のとき: かつ 。正負に1つずつの解が端点の外にはみ出せないから — 翻訳表で 個。
- のとき: ( の1個)と (2個)で3個。 も対称に3個。
- のとき: より (対応0個)。このとき だから は2個 — 計2個。 も対称に2個。
まとめ: 置き換えの方程式を解いて終わりではなく、「 の個数 → の個数」の翻訳までが問題。2次の側は端点の値 と積の情報で配置が読める — 解の配置と三角関数のグラフの対応、2つの単元の道具が1本につながる。
のとき4個、 のとき3個、 のとき2個
別解
定数分離してグラフで数える(得意な人向け)。 (このとき で解にならない)を除けば、 で を分離できる:
右辺 のグラフを で描くと、どちらの枝も増加で、値域は左の枝が 、右の枝が 。水平線 との交点の に、翻訳表( で2個、 で1個)を掛けて数える。
- : 両方の枝と1回ずつ交わり、どちらも → 個
- : 右の枝と端 で交わり(1個)、左の枝と で交わる(2個)→ 3個( も対称)
- : 右の枝(値域 )とは交わらず、左の枝の1点のみ → 2個( も対称)
2次方程式の解の配置(本解)と、分離したグラフの交点(本ルート)。同じ場合分けが「端点の符号」と「枝の値域」という2つの言葉で書けることを、見比べて味わいたい。
ポイント
- 、解は積 で正負1つずつ。
- 翻訳表: →2個、→1個、→0個。
- : 4個 / : 3個 / : 2個。
よくある間違い
- の2次方程式の解の個数を、そのまま の個数と答える。翻訳表( で2個…)の欠落が最大の失点源。
- に対応する ( または )を2個と数える。1個ずつしかない。
- (定数分離で) の場合を除外したまま戻さない。本問では解にならないが、確認の一言が要る。