数学II / 三角関数

5倍角の公式と cos(π/10)

最難関編5倍角方程式の利用

問題

(1) の多項式で表せ。

(2) の値を求めよ。

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を何倍かすると、余弦の値が自明になる角に届かないか。多項式の方程式に持ち込めたら、最後に残る「2つの候補からの選択」は、よく知っている角との大小で判定できる。

解答・解説

方針

(2)の π/10 は「5倍すると π/2 になる」特別な角。(1)を 5θ=2θ+3θ の加法定理で作り、cos5θ=0 に代入すれば cos(π/10) の満たす方程式が出る。方程式は c(16c⁴−20c²+5)=0 と割れ、c² の2次を解いたあと、2つの候補のどちらかを大小比較で選ぶ。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 の余弦は、普通の変形では出ない。この角の特別さは「5倍すると 」になること。つまり という方程式に が乗っている。

そこで(1)の5倍角の公式を作り、 の満たす多項式の方程式に翻訳する。

解くと候補が2つ出る。だが より大きいことなど、既知の角との大小で1つに選べる。

公式倍角・3倍角: ()

① 5倍角の公式を作る((1))。 の加法定理で

を代入して整理すると

② 方程式に翻訳する。 のとき だから

③ 候補を選ぶ。 で余弦は減少するから 、すなわち だから

まとめ: 「特別な角は、何倍かすると自明になる」— その1点から多項式の方程式に押し込むのがこの型。捨てた候補 の平方 — 同じ方程式に兄弟の角が同居しており、大小比較による選別が答案の核心部になる。

発展 — 一歩先へ。 方程式 の4つの解は 。捨てた候補は兄弟の角の値だった。「1本の方程式に、同族の角が全員そろって住んでいる」— 倍角系の方程式に共通する風景だ。

(1) (2)

別解

半角の公式で から降ろす(既知の値の再利用)。 の半分だ。(倍角の連鎖から求まる有名値)を認めれば、半角の公式一発で届く。

だから

本解の4次方程式の解 と、半角の が同じ値 — 5倍角の方程式の中に、倍角・半角の家系図がまるごと入っていたわけだ。 系の値を1つ知っていれば、 の一族は倍角・半角・余角の乗り継ぎで全部手に入る。

ポイント

  • (加法定理で構成)。
  • の判定で を選び

よくある間違い

  • から で割るとき、( では )の一言を落とす。
  • 2つの候補 の選別で、基準( だから )の不等号を逆にする。
  • から への分母の外し方(分子分母を2倍)でミスする。