数学II / 三角関数
60°をはさんで対称な3つの正弦の積
問題
(1) 次の等式を示せ。
(2) の値を求めよ。
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(2)の3つの角は等間隔ではないが、真ん中の角を軸にした対称の形に読み替えられないか。(1)は後ろ2つの積から — を展開すると何が残るか。
解答・解説
方針
(1)は後ろ2つの積を先に「2乗の差」sin²60°−sin²θ に潰し、sinθ を掛けて3倍角の公式の形を出す。(2)は 40°=60°−20°、80°=60°+20° と見れば(1)がそのまま使えて、sin60° の値に落ちる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 (2)の角 は等間隔ではないので、和積の定番が効かない。だが 、。 をはさんで対称な3つ組だ。
この形の積が3倍角1個に化けるのが(1)の恒等式である。
(1)の証明は、対称な2つの積 を先に処理するのが急所。加法定理の積を展開すると、2乗の差 に潰れる。
① 対称な2つの積を潰す。 加法定理で展開した積は
として
② を掛けて3倍角へ((1)の完成)。
③ (2) に適用する。 とすると
まとめ: をはさむ対称積は「3倍角の因数分解された姿」— 3倍角の公式 が3つの1次式の積に割れていることの言い換えだ。等間隔に見えない角の組も、中心をもつ対称形に読み替えられないかを疑うとよい。
発展 — 一歩先へ。 (1)は3倍角の公式 を「3つの1次因子の積」に割った姿でもある。さらに一般に、 という美しい積の公式が知られていて、本問はその世界の入り口にある。
(1) 証明 (2)
別解
積和を2回、機械的に(公式発見が不要なルート)。 (1)の恒等式に気づかなくても、(2)は積和の公式だけで押し切れる。
まず後ろ2つを積和で:
を掛けて、もう一度積和()を使う:
合わせると
途中で がぴったり打ち消し合うのが見どころだ。ひらめき(対称形の発見)の代わりに、積和という機械を2回まわす。確実さで選ぶならこちら、構造の美しさなら本解、と使い分けたい。
ポイント
- (2乗の差)。
- 。
- で 。
よくある間違い
- 積和・和積の公式の符号( の差はマイナスつき)を取り違える。
- (1)を(2)に使うときの対応( で 、)を確認しない。
- を などと誤記する。