数学II / 三角関数

2直線のなす角

★★ 標準加法定理なす角

問題

2直線 のなす角 ()を求めよ。

ヒントを見る

直線のなす角は、それぞれの傾きを とみなして『差の角』を作る発想で出せる。公式がうろ覚えなら、各直線が 軸となす角の差と考え直してみよう。

解答・解説

方針

2直線の傾きを とすると、なす角の 。これが有名角の値になれば角がわかる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 直線の傾きは、 軸となす角の だ。2直線のなす角は、2つの傾き角の差である。

差の を計算する公式が の加法定理から出る。

を入れて値が になれば、 と確定する。

公式2直線(傾き )のなす角:

① なぜこの式でなす角が出るのかを押さえる。 直線の傾き は「その直線が 軸となす角 」に等しい()。2直線がそれぞれ 軸と の角をなすなら、2直線のなす角はその差 。ここに の加法(減法)定理 を使い、 を入れると、上の公式になる(角の向きで負にもなるので絶対値)。

② 傾きを入れる。

なので

xyOθ
2直線 y=2x と y=−3x のなす角 θ

まとめ:公式の中身は「傾き= 軸となす角の 」+「なす角は角の差」+「 の加法定理」。丸暗記でなく、この3つの組み合わせと分かれば式を忘れても作り直せる。

発展 — 一歩先へ。 分母 、つまり のとき は定義できない。これは、なす角が — おなじみの垂直条件 の正体が、この公式の「分母ゼロ」だったという種明かしだ。

数学Cではベクトルの内積 でも同じ角が測れるようになる。 経由と 経由、2つの測り方の使い分けはそこでの楽しみである。

()

別解

公式を忘れても、加法定理からその場で導けばよい。それがこの問題の本当の学びどころだ。

2直線が 軸となす角を とすると、。なす角は差 (の絶対値)だ。

の加法定理(引き算版)に、そのまま流し込む。

ということは、差の角は (鈍角側)。なす角は で測る約束だから、補角をとって

公式の絶対値の正体は、この「鈍角が出たら鋭角側に読み替える」操作だった。由来ごと理解すれば、絶対値の付け忘れという事故そのものが起きなくなる。

ポイント

  • なす角は
  • 傾きの積 なら垂直()。

よくある間違い

  • 公式の絶対値を忘れ、 のまま角を出せず止まる
  • 分母 になる場合(2直線が垂直)を想定していない
  • なす角の範囲指定()を無視して鈍角で答える