数学II / 三角関数
2直線のなす角
問題
2直線 と のなす角 ()を求めよ。
ヒントを見る
直線のなす角は、それぞれの傾きを とみなして『差の角』を作る発想で出せる。公式がうろ覚えなら、各直線が 軸となす角の差と考え直してみよう。
解答・解説
方針
2直線の傾きを 、 とすると、なす角の は 。これが有名角の値になれば角がわかる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 直線の傾きは、 軸となす角の だ。2直線のなす角は、2つの傾き角の差である。
差の を計算する公式が の加法定理から出る。
、 を入れて値が になれば、 と確定する。
① なぜこの式でなす角が出るのかを押さえる。 直線の傾き は「その直線が 軸となす角 の 」に等しい()。2直線がそれぞれ 軸と 、 の角をなすなら、2直線のなす角はその差 。ここに の加法(減法)定理 を使い、 を入れると、上の公式になる(角の向きで負にもなるので絶対値)。
② 傾きを入れる。 、。
で なので
まとめ:公式の中身は「傾き= 軸となす角の 」+「なす角は角の差」+「 の加法定理」。丸暗記でなく、この3つの組み合わせと分かれば式を忘れても作り直せる。
発展 — 一歩先へ。 分母 、つまり のとき は定義できない。これは、なす角が — おなじみの垂直条件 の正体が、この公式の「分母ゼロ」だったという種明かしだ。
数学Cではベクトルの内積 でも同じ角が測れるようになる。 経由と 経由、2つの測り方の使い分けはそこでの楽しみである。
()
別解
公式を忘れても、加法定理からその場で導けばよい。それがこの問題の本当の学びどころだ。
2直線が 軸となす角を 、 とすると、、。なす角は差 (の絶対値)だ。
の加法定理(引き算版)に、そのまま流し込む。
が ということは、差の角は (鈍角側)。なす角は で測る約束だから、補角をとって 。
公式の絶対値の正体は、この「鈍角が出たら鋭角側に読み替える」操作だった。由来ごと理解すれば、絶対値の付け忘れという事故そのものが起きなくなる。
ポイント
- なす角は 。
- 傾きの積 なら垂直()。
よくある間違い
- 公式の絶対値を忘れ、 のまま角を出せず止まる
- 分母 が になる場合(2直線が垂直)を想定していない
- なす角の範囲指定()を無視して鈍角で答える