数学II / 三角関数
三角方程式(2倍角)
問題
のとき、方程式 を解け。
ヒントを見る
左辺の を の式に直すと、両辺に共通の因数が現れる。割りたくなるが、割ると解を失う — 移項して積の形にするのが安全。
解答・解説
方針
を2倍角で に開く。すると全体を でくくれて、因数分解 = 0 の形になる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 左は 、右は 。角がそろっていない方程式は、まず角をそろえる。
と2倍角で開けば、全体が の世界になる。
移項して とくくる。ここで で「割る」と解が消える。「割らずにくくる」が、この型の合言葉だ。
① を開いて、両辺を同じ形にそろえる。 左辺の を2倍角で開くと、両辺とも を含む形になる。
② 移項して、共通の でくくる。 ここで両辺を で割ってはいけない。割ると の解が消えてしまう。移項してくくるのが安全だ。
③ 積が なので、各因数が の場合を解く。 または 。
- ( 座標が 、単位円の真上・真下)から
- (高さが )から
4つを合わせて
まとめ: が混じったら2倍角で開き、共通因数でくくって「積 」に持ち込む。両辺を割って解を落とさないことが最大の注意点。
発展 — 一歩先へ。 「割らずにくくる」は、文字の方程式 で で割ってはいけないのと同じ原理だ。割る数が の可能性がある限り、割り算は解の削除になる。
別解の「 の2系統」は、方程式の解を全部の実数から拾う一般解の考え方で、数IIIでも周期現象の解析でも標準の道具になる。範囲を に絞るのは、その一般解から窓で切り出す作業である。
別解
右辺を に翻訳して、「 型」で解く道もある。
だから、方程式は
どうしが等しいのは、角が一致するか、 から引いた補角になるかの2通り( の自由つき)。
- から 。範囲内で 。
- から 。範囲内で 。
合わせて4解。因数分解ルートと一致する。「同じ の値になる角は2系統」という単位円の対称性を、一般解の形で使い切る解法である。
ポイント
- を開くと が共通因数に。
- 両辺を で割らない(解を落とす)。くくって積=0。
よくある間違い
- 両辺を で割って、 の解(、)を消してしまう
- 2倍角の展開先を 側にして、くくれず遠回りする
- 解を求めたあと、単位円で個数(4個)を見渡す確認をしない