数学II / 三角関数
正弦の5乗を1次の正弦で表す(ド・モアブルと二項)
問題
を の 次式で表せ。
ヒントを見る
を 乗して二項展開。指数が対になる項を にまとめると、 が出る。
解答・解説
方針
の 乗を二項展開し、 でまとめる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「5乗を1次の たちで表せ」。加法定理を繰り返しても着くが、指数の形にすると一直線になる。
(オイラーの表記。 は の略記)と書いて5乗する。
二項定理で開くと が対で現れ、各対が にまとまる。べきの世界では「掛け算=指数の足し算」なので、何倍角が出るかが足し算で見える。
定理、
① 5乗を二項展開。 に注意して ② 共役の対でまとめる。 指数 は で 。対にすると よって 。
③ 整理する。 両辺を で割り で割ると
まとめ を指数関数に直して 乗を二項展開、共役の対を にまとめると、。三角(n倍角)・複素数・二項の融合。積分 などにも直結する。
発展 — 一歩先へ。 線形化は積分と相性が抜群だ。 と、各 の積分を足すだけで出る。一般に や のべきを1次の和に直す操作は、フーリエ級数の有限版である。
答
を 乗して二項展開すると、。
別解
別解 — 複素数を使わず、半角と積和で下ろす(苦手な人向け)。 と割り、まず偶数乗を次数下げする。
( を使った)。次に を掛け、積和の公式で開く。
代入して整理すると
半角(次数下げ)と積和だけの、数IIの道具で完結するルート。指数(本解)は速いが、こちらは1段ずつ確かめながら進める安心感がある。
ポイント
- を 乗して二項展開。
- 、共役の対を にまとめる。
- 。
よくある間違い
- の処理()を誤り、全体の符号が崩れる。
- 二項係数 と のペアの対応を誤る( と が組で )。
- 検算しない(: 左辺 、右辺 を一度確かめれば係数ミスに気づける)。