数学II / 三角関数
対数と正弦の定積分(対称性の合わせ技)
問題
の値を求めよ(収束することは認めてよい)。
ヒントを見る
で 。 に 。 を置換すると が戻ってくる。
解答・解説
方針
は対称性で に等しい。 に を使い、 を置換で に戻す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 の原始関数は初等的に書けない。だから「値だけを対称性で決める」方針をとる。
置換 で も同じ値 だと分かる。
足すと 。ここで の積分は、置換すれば区間がのびて再び に戻る。 が自分自身を含む方程式に落ちる — 未知数1つの1次方程式を解く感覚だ。
重要 で
① 2つ足す。 、上の対称性で 。足すと ② を に戻す。 と置換すると 。 は に関して対称だから 。よって 。
③ 方程式を解く。 ①に代入して 。したがって
まとめ 対称性で 、2倍角で を作り、 を置換で に戻すと の方程式ができて 。三角・積分・2倍角・対称性の合わせ技。
発展 — 一歩先へ。 この値から が即座に出る()。グラフの対称性( で符号反転)からも納得できる。 と三角関数の積分は、フーリエ級数やゼータ関数の特殊値へ続く入り口である。
答
で も同じ 。和に2倍角 を使い、 から 。
別解
別解 — 正弦の積の公式と区分求積でつなぐ(得意な人向けの高い視点)。 有名な積の公式
( の因数分解から出る)を認めると、積分が区分求積で計算できる。
区間 を 等分したリーマン和は
で第1項は 、第2項は 。よって で、対称性から半分にして 。
「和の中の積」を先に閉じてから極限をとる — 離散(積の公式)と連続(積分)が握手する別ルートである。
ポイント
- 対称性で 。
- 2倍角 で が出る。
- に戻り 、。
よくある間違い
- の定数 を落とす。
- の置換( で の半分)と、 の対称性()の2段を混同する。
- 端点 で に怯えて止まる(収束は問題文が認めている — 値の決定に集中する)。