数学II / 三角関数

三角形の正弦の和の最大(凸性と制約)

実戦編三角関数最大・最小凸関数制約条件単元横断

問題

三角形の つの内角 (、いずれも正)に対し、 の最大値を求めよ。

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で上に凸。 を平均 ずつにそろえると は増える(和積で確認)。角を寄せていくと正三角形へ。

解答・解説

方針

が上に凸であることを使う。制約 のもとで、和積で 角を平均に寄せると和が増えることを示し、正三角形で最大と結論。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 3変数の最大化だが、制約は の1本だけ。こういうときは「2つの角を平均に寄せると和が増えるか?」を調べるのが有力だ。

和積の公式で 。和 を保ったまま に寄せると、 に上がって和は増える。

つまり最大では、どの2角も等しい=正三角形。 で上に凸であることが、この「均すと得」の根っこにある。

公式和積

① 2角をそろえると増える。 を固定して を動かす。和積より は一定で、(差 )のとき最大 。よって を保つなら にそろえたとき は最大。

② 3角を正三角形へ寄せる。 もし 角が全て等しくない場合、等しくない 角を①でそろえると和は真に増える。増やせなくなるのは のとき、すなわち

③ 最大値。

まとめ の上に凸性から、角をそろえるほど和が大きい。和積で 角を平均に寄せる操作を繰り返すと正三角形に達し、最大 。三角と最大最小(凸性)の融合。

発展 — 一歩先へ。 正弦定理 を入れると、。つまり本問は「外接円を固定した三角形で周の長さが最大なのは正三角形」と同じ命題である。また恒等式 という積の顔ももつ。

で上に凸。イェンゼンの不等式(または和積で2角ずつ寄せる)から、 で最大

別解

別解 — 2角を寄せたあと、相加相乗で仕上げる(得意な人向けの設計)。 まず を固定する。和積より で、等号は

そこで とし、 とおくと( を使って)

ここで相加相乗平均を「和が一定になる4つ」に設計して使う。 の和は で一定。よって

等号は 、すなわち (このとき )。

微分も凸性も使わず、「係数 を付けて和を一定にする」という相加相乗の設計だけで登り切った。

ポイント

  • で上に凸、角をそろえるほど和が大きい。
  • 和積で にそろえると が最大。
  • 最大は正三角形

よくある間違い

  • 「対称だから正三角形で最大」と論証なしに書く(寄せると増える、の1段を式で示す)。
  • 2角を寄せたあとの1変数関数を微分でごり押しして計算が重くなる(相加相乗の設計や合成で軽くなる)。
  • 等号成立の確認( かつ が同時に成り立つ)を最後まで書かない。