数学II / 三角関数

余弦の無限積(2倍角の反復)

実戦編三角関数極限2倍角無限積単元横断

問題

とする。(1) を示せ。

(2) を求めよ。

ヒントを見る

(2倍角)を代入すると、積が望遠鏡のように打ち消し合う。極限は の性質。

解答・解説

方針

を使うと、積 が次々に の比に化ける(望遠鏡)。極限は

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 の積は足し算より扱いにくい。積を消す武器は、2倍角 を「」と読むことだ。

各因子 をこの形に直すと、分子と分母に が連鎖して現れ、隣どうしで約分されていく(望遠鏡)。

生き残るのは最初の と最後の だけ。(2) の極限は に帰着する。

公式2倍角 、すなわち

① 望遠鏡積で示す。 を代入すると 分子・分母で中間の が打ち消し合い、分子は 、分母は だけ残る。よって ② 極限。 とおくと 、そして 。よって

まとめ 余弦の無限積は、2倍角で の比に直すと望遠鏡的に縮み、。極限は 。三角(2倍角)と極限・無限積の融合(ヴィエタの公式)。

発展 — 一歩先へ。 を代入すると 。半角の公式で各因子を根号に直すと — ヴィエタの公式(1593年)である。円周率が根号の入れ子だけで書けた、歴史上最初の無限積だ。

2倍角 を反復すると積が望遠鏡的に縮む。(2) は より

別解

別解 — 「弧を弦で測る」と読む(図形派の直感+検算)。 半径 の円で、中心角 の弧の弦の長さは

(1) の式を移項すると 。右辺の は、弧 等分してつないだ折れ線(弦の鎖)の長さの半分…つまり「弧を細かい弦で近似した長さ」に対応する量だ。

を増やすと折れ線は弧に張りつき、。これが (2) の極限 の図形的な意味である。

数値でも確かめられる。 なら積は 。電卓で3項掛けただけで まで来る。式の望遠鏡(本解)に、この「弧と弦」の絵を添えると忘れない。

ポイント

  • で積を の比に。
  • 中間の が打ち消し、
  • より極限

よくある間違い

  • 2倍角をどの向きに使うか混乱する( の形に全部そろえる)。
  • (2) で の根拠()を書かない。
  • なら で分母が消えないこと(割り算の正当性)に触れない。