数学II / 三角関数

正接の2乗の和(ド・モアブルと多項式の根)

実戦編三角関数複素数多項式解と係数単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

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で割ると の多項式。 になるから、 を根にもつ多項式ができる。根の和は係数比で。

解答・解説

方針

とし、 の虚部から の多項式に。 となるので、 が根。解と係数で和をとる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 個の和を1つずつ求めるのは不可能(値はきれいでない)。「和だけ」なら、解と係数の関係が使える。

そのためには、 たちを根にもつ多項式を作ればよい。

として をド・モアブルで展開すると、 の多項式 の形になる。 だから、 がその多項式の根 — 根の正体が先に分かっている多項式が手に入る。

定理ド・モアブル 。虚部の二項展開が

の多項式に。 虚部を二項展開すると で割り、 とすると ② 根を読む。 ()で 、かつ だから右辺 を共通因数 で割ると、 次方程式 を得る。その 個の根が ()。

③ 解と係数で和をとる。 次方程式 の根の和は の係数は の係数は 。よって

まとめ を多項式の根とみて、解と係数で の和を出す。ド・モアブルで作った 次方程式の根の和が 。三角・複素数・解と係数の融合。 なら

発展 — 一歩先へ。 同じ多項式の定数項からは積も出る: ( なら )。また の和 に切り替えると、はさみうちで (バーゼル問題)に到達する有名な道が開ける。

()の 乗が、ある 次多項式の根。解と係数の関係から和

別解

別解 — ()で全部書き下して構造をつかむ(苦手な人向け)。 一般論の前に、 で実物を見る。ド・モアブルの5乗を虚部で読むと

(。各項を でくくった)。

では 、しかも 。だから 、つまり

の2根が だ。解と係数の関係で和は 、積は

電卓で確かめると 、たしかに和 。一般の の証明(本解)は、この の手順をそのまま文字にしたものである。

ポイント

  • の多項式(ド・モアブル)。
  • 次方程式の根。
  • 解と係数の和で

よくある間違い

  • ()が「ちょうど 個の相異なる根で全部」であることの確認(単調性・値の相異)を飛ばす。
  • 多項式の最高次の係数を と思い込み、解と係数の関係で係数の比を取り忘れる。
  • ( が奇数なので )の断りを忘れ、 で割る操作が宙に浮く。